ES-300D
「ES-300D」は、開き戸タイプのドアで使用することができるEPICの電子錠です。ES-300Dはオートロック機能により鍵の締め忘れ防止ができるのはもちろん、ロックアウト機能という管理者がユーザーに対して施解錠の許可を決める事ができる機能が備わっているため、防犯性が高い電子錠と言えます。ES-300Dは無電圧a接点が搭載されており、電気錠の解錠のボタンについた室内インターホンから電子錠を解錠することができるため、玄関まで行く必要はありません。ES-300Dは、単3乾電池4本で動作するので、電気工事をする必要がありません。工事費を抑えられるだけでなく、電子錠なら配線工事が難しい建物でも簡単に設置できます。ES-300Dは「最高管理者」、「一般管理者」、「ユーザー」、「ゲスト」と4段階のユーザーレベルにわかれており、上から順に権限が強くなっています。最高管理者は、主に不動産所有者の事を指しており、電子錠の初期化やユーザーの削除を一通りの操作ができます。一般管理者は、ユーザー以下の削除をすることができ、不動産の管理者が一般管理者になることが多いです。ユーザーは、ユーザー自身のみで削除が可能となり、入居者や清掃業者などがユーザーとなります。ゲストは、入居者の家族や友人など、頻繁に訪問しない人向けに利用できます。
ES-300Dは「機能は豊富だけど、簡単に、わかりやすく」をコンセプトに、電子錠の設計がされています。そのためES-300Dの解錠方法はとてもシンプルで「暗証番号」、「ICカード」、「リモコン」の3種類から電子錠を解錠することができます。暗証番号は、事前に電子錠に設定をした番号を入力することで解錠が可能です。暗証番号は最高管理者と一般管理者の場合は6~12桁、ユーザーは4~12桁から設定することができ、ES-300Dの暗証番号を変更したい場合でも、何度でも変更が可能になります。ゲストが訪問する際は、1度だけ電子錠を解錠ができるワンタイム暗証番号を利用することで、普段訪問しない人にいつも使っている暗証番号を知られることなく利用ができます。さらにES-300Dは暗証番号を入力する際、外部の方に知られたくない時に利用ができる「ごまかし機能」が備わっています。任意の数字を入力後に追加で暗証番号を入力することで電子錠を解錠できるので、セキュリティ面も安心です。ICカードはSuicaやPASMOなどのFelica®規格のカードや電子マネーや社員証などに使われているMIFARE® Classicが対応しています。ICカードが財布のなかに入っていても、電子錠にかざすだけで解錠できるため、鍵を探す手間も省けます。ICカードの登録数は最高管理者と一般管理者は10枚、ユーザーは200枚まで対応しているため、ビルやオフィスなどに出入りをする従業員に配布することで、外部の侵入を防ぐことができるのでセキュリティも高いです。リモコンは、別売りで販売されているもので、遠隔で電子錠を解錠できるのはリモコンだけとなります。簡単登録を実装していることから、管理番号を指定しなくても登録することができるため、簡単に電子錠の設定ができます。リモコンの登録数は最大10個となっており、リモコンの電波到達距離は、見通し良い場所から約30mになります。ただし、リモコンと電子錠の間に建物や木などの障害物があると電波が届かない場合があるので注意が必要です。そのほかにもES-300Dは「いたずら防止警告」、「デッドボルトエラー」、「火災警報」などがあります。いたずら防止警告とは電子錠に暗証番号やカードなど、入力操作を5回連続で間違えてしまうといたずら防止警報が作動され、電子錠とリモコン操作が1分間できなくなります。デッドボルトエラーは、デッドボルトという鍵を施解錠するためのボルトが、ドアの受け金具に引っかかってしまうと、電子錠の施解錠ができません。その際は、電子錠からビープ音と点滅により知らせてくれて、ビープ音が3回繰り返されると停止されます。ES-300Dは火災警報と連動させることができます。室内機側の温度が約60℃まで上がると、警報とともに自動的に電子錠の解錠がされるため、緊急時にもすぐに避難が可能です。
ES-300Dに暗証番号を登録する際は、必ず玄関ドアを開けながら設定する必要があります。電子錠にある登録ボタンは玄関ドアが開いていない状態だと、登録ボタンを何度押しても電子錠が反応しないからです。電子錠の登録や設定をしたあとにも、必ず玄関ドアが開いている状態で動作を確認して正常に玄関ドアの開閉がされているかを確認しましょう。各操作中に約10秒の間放置をしてしまうと、操作が中断されるため、万が一途中で操作を間違えてしまった場合は、そのまま操作をせずに、中断されるまで待つ必要があります。ES-300Dの電池が切れてしまうとドアの開閉ができなくなってしまうので、注意が必要です。電子錠の電池を交換するタイミングとしては、電子錠の電池残量が少なくなると開閉操作時に”ピーピーピー”と音が鳴り、電池不足ランプが点灯されます。電子錠のランプが点灯したら、すぐに新品のアルカリ単3乾電池を4本用意して交換しましょう。電子錠の電池が切れた場合は、別売りの9V角型アルカリ乾電池を用意することで施解錠ができます。ICカードセンサー部の下にある緊急時電池接続部に接続することで、ドアの開閉が行われます。ES-300Dは、ドアの厚みが30~45mmに開き戸に対応しています。