パナソニックインターホン(ぱなそにっくいんたーほん)
パナソニックはアイホンと並んで国内のインターホンメーカーを代表する企業です。パナソニックのインターホンには映像と音で確認できるスタンダードな「テレビドアホン」をはじめ、スマートフォンで訪問者確認や応答ができる「外でもドアホン」、自宅内で持ち運びできるワイヤレスモニター子機付きの「どこでもドアホン」があります。また室内モニターと玄関子機を無線でつないだ「ワイヤレステレビドアホン」があります。
国内のインターホン業界でははじめての、戸建て向けインターホンとスマートフォンのビデオ通話を実現した外でもドアホンは、パナソニックを代表するシリーズです。インターネット接続と専用アプリのインストールにより、スマートフォンで来客応対ができます。スマートフォンを持ち歩いていればどこからでもインターホンに応答できるため、ベランダで洗濯物を干しているなど親機から離れたところにいてもすぐに来客応対ができて便利です。外出中もスマートフォンで応答ができるので、宅配便の再配達をお願いすることができます。インターホンの室内モニターにはカメラが内蔵されており、顔を見ながらリアルタイムで10分間のビデオ通話も可能です。スマートフォンからインターホンに向けて約1分間のメッセージ送信も可能なため、子どもだけで留守番する際にも安心です。
パナソニックのどこでもドアホンは、家事や在宅ワークで手が離せない際に便利なインターホンです。持ち運び可能なワイヤレスモニター子機と「モニター子機通話機能」に対応するパナソニック製電話機やファクスをつなぐと、玄関まで行かずにモニター子機で応対できます。ワイヤレスモニター子機と親機間に障害物がない場合、約100m以内であれば電波が届きます。ただし建物の構造やモニター周辺の室内環境によっては短くなり、スムーズに応答できない場合があります。どこでもドアホンには「あんしん応答機能」を備えたインターホンもあります。設定をあらかじめ変更しておくと親機のボタンを押した際に、名前と用件を来訪者に聞くメッセージが玄関子機から流れるため、子どもだけで家にいる際に安心です。
そのほかパナソニックの外でもドアホンやどこでもドアホンには、玄関子機が音声でポスト投函を促してくれる「宅配ボックス荷受け応答機能」を備えるインターホンがあり、出前や通販の利用が多い方に便利です。親機や子機から玄関の電気錠の操作ができたり、窓の開閉時にセンサーに反応した親機が鳴ったりするインターホンもあります。高い声を低い声に変える「ボイスチェンジ機能」や、火災報知器との連動で音やライトを発する「住宅用火災警報器連動機能」を持つインターホンは、女性やご高齢の方の1人暮らしをサポートします。
パナソニックのワイヤレステレビドアホンは、玄関と室内のインターホンを無線でつなぐため配線工事が不要です。室内のインターホン親機はコンセント給電、玄関の子機は乾電池で動作します。推奨のパナソニック製エネループハイエンドモデルの電池を満充電させて使用すると最大24か月使えるため、頻繁な電池交換が不要です。無線LANやインターネット接続環境を用意すれば、玄関子機と室内親機のあいだに障害物がない場合、約100mの通信距離内でインターホンの応答が可能です。ただし壁材や周辺の設備によっては電波が届きにくく、インターホンの使用に不具合が生じる可能性もあります。
配線工事が不要なパナソニックのワイヤレステレビドアホンは、電源方式によってはDIYによる取り付けや交換が可能なインターホンです。DIYで取り付けや交換ができるかは、室内側インターホンの給電状況を調べたうえで判断します。電源コードがコンセントとつながっている場合は電源コード式、電池交換箇所がある場合は乾電池式、コードも電池も見当たらない場合は電源直結式のインターホンです。電源コード式と乾電池式のインターホンはDIYで取り替えられます。しかし電源直結式のインターホンは適切に扱わなければ感電の危険性があるため設置や交換、取り外しは電気工事士の資格を持つ業者に依頼します。またパナソニックのワイヤレステレビドアホンはコンクリートやモルタル、タイルなど壁材によっても設置方法や使用するネジが異なるため、工事は基本的に業者に依頼すると安心です。
乾電池を交換したりプラグを入れなおしたりしても、パナソニックのインターホンの調子が悪い場合は買い替えや交換が必要です。パナソニック製インターホンに起こるトラブルには、画面全体が白や黒にかすんで見えるといったケースがあります。画面が綺麗に映らない場合、単純に明るさ調整のボタンを操作して解決できる場合もあります。しかし映像の乱れが著しい場合は室内親機と玄関子機をつなぐ配線が劣化し、接続不良を起こしている可能性があります。
インターホン工業会によると一般家庭のインターホンの寿命は設置から10年、集合住宅では15年程度が目安と定義されています。来訪者を判別しにくくなると玄関の防犯性能が低下します。パナソニックのインターホンにトラブルが発生した際は、該当製品の寿命を確認しパナソニックの問い合わせ窓口や販売店、電気工事士の資格を持つ専門業者へ修理を依頼する必要があります。