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親子扉(おやことびら)

親子扉とは、玄関ドアの一種です。大きな扉(親扉)と小さな扉(子扉)の2枚の扉がついているもので、扉を閉めると親子のように見えることから親子扉と呼ばれています。別名で「フレンチドア」と呼ばれることもあります。大きな片側ドアの隣に固定された子扉がついていて、ロックを解除すれば子扉も開けられる仕組みになっています。子扉は、大きな荷物や担架で人を運ぶときなどにロックを解除して使用します。親子扉には、親扉と子扉を隙間なく閉める「召し合わせ」があり、明かり漏れを防ぐ効果があります。子扉の固定は、「フランス落とし」と呼ばれる固定金具を使用しています。ドア枠の上下に2つのフランス落としの受けがあり、受けを上下させることで施解錠を行います。鍵がなくても解錠できるため、病院搬送などの緊急時には救急隊員の方の判断で解錠することもあります。玄関ドアの素材は、木製と金属性に分かれています。金属製はアルミやスチール、ステンレスがあげられます。親子扉の素材はスチールやステンレスが多いです。ガラス製の玄関ドアもありますが、防犯面やプライバシー保護の面で一般的に採用されることは少ないです。
 
親子扉の特徴は、扉が2枚ついていてロックを解除すると両側の扉が開閉できることです。片側ドアよりも子扉がある分、入口を広くすることができます。そのため、人や物の出入りが多い部屋に採用されていましたが、最近では広い廊下に対応できることから、マンションなどに親子扉が採用されることも多いです。親子扉は、広いスペースを確保できることから、冷蔵庫や洗濯機などの大型商品を搬入するときも親子扉なら安心です。ベビーカーの出し入れや車椅子を利用する際も玄関を通るのがスムーズになります。一般的な玄関ドアの横幅は約80~87cmで車椅子が通るのは大変な工程ですが、親子扉であれば横幅が約90cm以上になるので、車椅子利用者も介助する方もスムーズに通行できます。
 
親子扉は、大きいと見栄えも良いので、最新モデルハウスの多くが玄関ドアに親子扉を採用しています。1枚開きの大型ドアの場合、丁番にかかる負担が大きくなって頑丈な金具や支柱が必要になります。一方親子扉の場合は、余計な金具や支柱は必要なく幅広で豪華に見える玄関ドアになります。親子扉のなかには、親扉と子扉に窓ガラスがついているものがあります。窓ガラスは外からの光が入ってくるので、玄関空間を明るく演出できます。玄関に光が入ると、部屋も明るくて暖かい印象になります。親子扉は、素材や機能性にもよりますが、同様の素材を使った片側ドアよりも親子扉の方が高額になる傾向にあります。防火加工などの特殊素材を使用した親子扉は安全面に優れている分、さらに高額になります。新築で家を建てる時やリフォームの際に親子扉を選ぶと、金銭面で負担は大きくなりますが、玄関のデザイン性を重視される場合は親子扉を選ばれています。親子扉を選ぶ時の注意点としては、広いスペースがないと親子扉は設置できないことがあげられます。横幅が93cm以上からが親子扉を設置できるサイズになっています。大きな荷物を搬入しない、または人の出入りも少ない場合は子扉を使うことはほとんどないので、生活スタイルを考慮した玄関ドアを選ぶことが大切です。親子扉に交換するリフォームをする際に、現在のドア枠が狭すぎたり広すぎる場合は、大規模なリフォームが必要になります。
 
玄関ドアのサイズで親子扉に交換する場合は「カバー工法」と呼ばれる方法で交換を行います。「カバー工法」は、今のドア枠に新しいドア枠を被せる方法です。壁を壊さないので早ければ1日で工事が完了します。騒音や粉塵が少ないため汚れも最小限になり、近隣住民へも気遣いも心配ありません。費用面でも壁工事がない分、安く抑えられます。このカバー工法の出現で玄関ドアの交換は劇的に簡単になりました。カバー工法のデメリットは、わずかに段差ができてしまうこと、ドア全体のサイズがひと回り小さくなることがあげられます。わずかに段差ができてしまうのは、古いドア枠を外さずに残すため、新しいドア枠を床に埋め込めず段差になるためです。その際は、段差緩和材を設置すれば、段差部分が斜めになるので出入りの際に段差につまずくリスクが軽減されます。ほかにも、古いドア枠の下部分だけを外して新しいドア枠を埋め込む方法があります。時間と費用はかかるものの、段差ができることはありません。
 
古いドア枠に新しいドア枠を被せるため幅も高さもひと回り小さくなります。リフォーム前の玄関ドアが「親子扉」や「袖付きドア」また「ランマ付きドア」などであれば、開閉するドア部分の幅は変えずに子扉や袖またはランマの部分で調整ができるので、小さくなることはありません。親子扉に見た目が似ている「片袖ドア」と呼ばれるドアもあります。片袖ドアは、開閉する玄関ドアの左右どちらかに袖と呼ばれる部分が設置されたものです。袖部分は固定されていて子扉のように開閉できないので、注意が必要です。

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