室内ドアの交換時は悪質業者にご注意を
一戸建てや集合住宅の室内ドアは毎日何度も開閉を繰り返すため、スムーズに開けられない、しっかり閉まらないなどさまざまな不具合が生じることがあります。室内ドアの修理や交換を行う際には業者に依頼しますが、良い業者が多いなか、悪質な業者も存在しているため注意しなければなりません。この記事では室内ドアの交換が必要になるケースや交換方法、注意すべき悪質業者の特徴について詳しくご紹介します。
◎室内ドアの交換が必要なとき
室内ドアの耐用期間ですが、ドア枠は約10年〜15年、室内ドアは約20年であるとされています。しかしこれらはあくまでも目安であり、室内ドアの環境や日頃の使い方、地震の影響による歪みなどで耐用期間が短くなり交換が必要になるケースもあります。室内ドア本体に長期間使用したことによる歪みや破損、湿気などによる反りがある場合には、専門業者による修理や交換が必要となります。ドア本体だけではなく室内ドアの外枠が破損しており開閉しにくい場合や、室内ドアのラッチやストライクの不具合なども業者に交換してもらう必要があります。ラッチとはドアノブの側面から出ている部品、ストライクとはドア枠にある四角い受け穴のことをいい、ドアノブを回してラッチがストライクに入ることで室内ドアが閉まる仕組みとなっています。長年ドアの開閉を繰り返すとラッチやストライクの位置がずれたり、ラッチの劣化により滑りが悪くなりスムーズに出てこないため閉まりにくい場合があります。ラッチ部分だけではなく室内ドアそのものが経年劣化により不具合が見られる場合は、室内ドアも一緒に交換するのが良いでしょう。
◎室内ドアの交換方法
室内ドアの交換方法は、最も一般的なドア枠ごと交換する方法のほかにもドアのみを交換する方法、ドアの面材のみを交換する方法などがあります。室内ドアが経年劣化により破損していたり、ドア交換をきっかけとして部屋の雰囲気を変えたいという場合は室内ドア枠ごと交換するのをおすすめします。ドア枠ごと交換する場合は、周囲の壁や壁紙の交換工事が必要になることがあるため、ドアのみを交換する場合と比較して費用がかかり作業期間も長くなる傾向にあります。費用を抑えて作業期間を短縮したいという場合は、壁はそのままでこれまでのドア枠の上に新たにひと回り小さなドア枠をつけるカバー工法という方法をおすすめします。室内ドア本体のみを交換する際は、これまで使用していたドア枠を再利用するため、交換にかかる費用を抑えることが可能です。ただし今まで使用していたドア枠のサイズに合う室内ドアが見つからない場合にはドア枠も交換するかドア本体を特注しなければならないため費用がかさむことがあります。また、古いドア枠と新品のドアの組み合わせが不自然に見えることもあるため注意が必要です。室内ドアの汚れが気になるという場合はベニヤや合板などのドアの面材やシートだけを張り替える方法もあります。壁の工事を行ったり室内ドア本体を交換する必要がないため、かかる費用を大幅に抑えることが可能です。ただし、ドアの劣化が進んでいた場合や現在使用している室内ドアの面材の材質によっては面材のみを交換することができないこともあります。一般的な住宅の室内ドアは、本体のなかが空洞になっているフラッシュドア構造と呼ばれるものが多く、ペットがぶつかったり子どものおもちゃが当たるなどして穴が開いてしまうことがあります。室内ドアの面材に穴が空いてしまった場合は、穴にパテを入れて上から木目を描く方法やパテを入れて上からシートを張る方法もあります。しかし、自分で修理するのは非常に難しく穴の大きさによってはかなり違和感が残ってしまうこともあるため経験豊富な業者に依頼をしましょう。経年劣化による室内ドアの交換をきっかけに異なる開閉方法のドアへ替えるのもひとつの方法です。例えば開き戸を引き戸へ交換すれば室内ドアを開けた時に間口を広く取ることができるためご高齢の方や車椅子利用者の方が利用しやすいバリアフリー化につながります。

◎室内ドアの選び方
○設置場所で選ぶ
室内ドアの種類には前後に開閉する開き戸や左右に引き開閉を行う引き戸、2枚の扉を蝶番でつなぐことによりドアを折り曲げて開閉する折り戸などがありますが、用途に分けて使い分けることにより快適な生活を送ることができます。家のなかで最も多く家族が集まったり、来客を招く機会のあるリビングは高さがある開き戸がおすすめです。天井近くまで室内ドアがあると部屋が全体的にすっきりして見えドアを開けた際に解放感が得られ、天気が良い日はリビングのドアを全開にすれば日光が差し込み明るくなります。開き戸は気密性が高いため夏はエアコンの冷気を逃がさず涼しく、冬には暖房の十分暖かさを感じることができ快適です。気密性が高い開き戸は音を外に洩らしにくいというメリットもあるためトイレのドアとしても適しています。バリアフリーにしたいという場合には引き戸がおすすめです。引き戸であれば室内ドアを開けた際にドアが戸袋のなかに収まるため邪魔にならず、固定しておかなくても開け放しておくことが可能です。大きな荷物を運び入れる際にも便利であり、車椅子を利用している方や身体が不自由な方も通りやすく安全性が高いと言えるでしょう。家のなかでも特に洗面所やお風呂は湿気が多いためカビの発生が懸念される場所でもあります。引き戸であればドアを開ければ風通しをよくし、湿気がこもりカビが発生するのを防ぎ衛生的に保つことができます。クローゼットなどの収納スペースには、開閉のために必要なスペースが少なくて済む折れ戸を選ぶと良いでしょう。洋服に風を通すためドアを全開しても邪魔にならず、左右に思い切り開けられることも折り戸のメリットであると言えます。
○素材で選ぶ
室内ドアの材質としては天然木や突板、樹脂シートやガラス製などが挙げられます。天然木の室内ドアは無垢材の1枚板から作り出されているため、室内ドアの中では比較的高価ですが部屋全体に温かみのある印象を与えます。天然木であれば長年使い続けることでツヤが出てさらに味のある見た目になることもその特徴となっています。天然木化粧合板とも呼ばれている突き板は合板やMDF、つまり中質繊維板を下地にして薄い木材の板や樹脂シートを合わせたものです。樹脂シートは傷や汚れに強いため掃除やお手入れのしやすい素材となっています。室内ドアには、ドア全体をガラス製にしたタイプや木製の扉の一部にガラスがはめ込まれたタイプのものもあり、部屋に光をしっかり取り込めます。ガラス製の室内ドアの多くは磨りガラスになっているためプライバシーを保ちつつ光や開放感を感じられるのがメリットです。

○機能性で選ぶ
ご高齢の方や小さな子どものいる家庭では軽い力でも開閉しやすいドア自体が軽いものを選んだり、室内ドアから手を放すと自動でゆっくり扉が閉まる引き戸などを設置すれば、ご高齢の方がゆっくり歩く場合や車椅子で部屋を出入りする際にドアが当たりケガをするリスクを軽減できます。室内ドアの開閉音が気になる場合や、小さな子どもが指を挟むなどの危険を減らしたいという場合には、片開き戸の上部にドアクローザーを設置すると良いでしょう。ドアクローザーとは、ドアの開閉をスムーズかつゆっくりした動きにする機器です。ドアを開いたままの状態に保つことができるストップ機能や、風が強い際などに急にドアが開くのを防ぐために特定の角度まで開くと油圧が働いて扉の動きが制御されるバックチェック機能がついているドアクローザーもあります。
◎悪質な室内ドア交換業者は要注意
室内ドアの交換方法はさまざまですが、室内ドアの交換業者のなかには悪質な業者も存在するため、業者選びは慎重に行わなくてはなりません。悪徳業者のよく利用する手口として室内ドアの無料点検という名目で突然訪問してくるケースがあります。無料点検を行う業者が全て悪質な業者であるとは限りませんが、良識のある業者は突然訪問せずに、事前に問い合わせがあってから訪問することが多いとされています。急に訪れた業者が室内ドアの点検をした際に「急いで室内ドアを交換しないと突然開かなくなり閉じ込められる恐れがある」など、必要以上に相手の恐怖心をあおり室内ドア交換の工事を契約するよう執拗に迫ったら、悪質業者の可能性があります。特に地震などの自然災害が起こった直後など、このような手口を使う業者が増えるため注意が必要です。実際に、急に訪ねてきた室内ドア交換業者にすすめられて先に交換作業代金を支払ったものの、予定していた室内ドア交換の作業日になっても業者が現れず電話してもつながらないまま連絡が取れなくってしまったといった事例もあります。ほかにも、予定通りに交換作業をはじめても、途中で断りなく勝手に作業を中断して一方的に契約破棄をするという悪質な業者の事例もあります。このような事態を避けるためには、依頼していないのに無料をうたって急に室内ドアの点検にきた業者には毅然とした態度で接しきっぱり断ることが大切です。たとえ業者に不安を煽るような事柄を言われても自分だけで判断せず、家族やほかの業者に相談するようにしましょう。事前に見積書を提出せず口頭だけで室内ドアの交換にかかる費用を依頼者に伝え、交換作業後に法外な金額を請求してくる業者や、見積もり内容が不明瞭で高額な追加費用を請求してくるケースもあります。実際に、室内ドアの見積り提出時に提示された費用より倍以上の金額を請求されたケースもあります。悪質業者のなかには室内ドアの交換作業の際に明らかに手抜き工事やずさんな作業を行う業者がいます。 実際に交換工事を行っても室内ドアが開閉しにくいなどの不具合が改善していなかったり、工事後に室内ドアに新たに傷がついていたケースもあります。工事のやり直しを依頼したところ、業者側のミスであるにもかかわらずさらに追加で料金を請求されたという事例もあるため、悪質業者によるずさんな手抜き工事を未然に防ぐには業者選びの段階からしっかり対策を講じておきましょう。信頼できる室内ドアの交換業者を選ぶためには複数の業者に見積書を依頼して比較検討することが大切です。見積書を受け取ったら交換する室内ドアの代金はもちろん、作業費や出張費、具体的な工事の項目などを記しているか確認しましょう。業者から見積書を提出された際に室内ドア交換にかかる費用だけではなくどのような工事を行うかを丁寧に説明してくれるかチェックすることも大切です。室内ドアの交換について分からないことがある場合は業者に質問し疑問点を解消するようにしましょう。ささいなことでも的確に答えてくれる業者は信頼できると言えます。逆に質問しても曖昧な答えしか返ってこない業者は選ばない方が良いでしょう。室内ドアの見積書や契約書などは自分で細かい部分まで目を通し、万が一業者との間にトラブルが起きた際に備えて必ず保存しておくようにしてください。インターネットで「室内ドア 交換 業者」など検索すると室内ドアの修理や交換を依頼できる業者は数多く見つかりますが、悪質業者の被害を防ぐためには施工実績や経験が豊富な業者を探すことが大切です。業者のホームページに室内ドアの修理や交換の実績を多く紹介している業者であれば安心して交換作業を依頼できます。室内ドアの交換作業を依頼する際には、保証期間が設けられているかアフターサービスがあるかなどもしっかりチェックすることが大切です。室内ドアの交換作業が完了した後も保証期間内であれば無料で修理や交換を行ってくれ、困ったことや分からないことがある場合にいつでも聞ける問い合わせ先があるなど、アフターサービスが充実している業者を選ぶと安心です。

◎まとめ
室内ドアの交換作業を依頼する優良業者を探す際には、複数の業者の見積書の内訳を見比べたり、業者のホームページで実績や施工事例などを確認するなどして、悪質業者を選ばないことが大切です。カギの専門業者であるカギ舎では室内ドアの交換に関する相談はもちろん、鍵に関するあらゆる依頼や相談に応じています。土日祝日関係なく年中無休で24時間対応しますのでぜひご一報ください。