インターホンを後付けする効果と選ぶポイント


インターホンは来客を確認したり、室内からコミュニケーションをとるだけでなく、防犯性を高めるためにも必要不可欠と言える機器です。インターホンは、年々新たな機能が加わり進化しています。まだインターホンを導入していない家庭や使用しているインターホンが故障してしまった場合はもちろん、防犯性を向上させるためにインターホンの後付けは検討すべきでしょう。この記事では、インターホンのさまざまな機能と、後付けする際の選び方のポイントをご紹介します。
◎インターホン設置がもたらす効果
まだインターホンがない頃、玄関前にはチャイムを設置するのが主流でした。チャイムが導入されたことによって、来客が玄関先で声を大にして呼びかける必要がなくなり、離れた部屋にいても来客がきたことがわかるようになりました。その後、インターホンが誕生したことによって、来客と室内で会話ができるようになりました。直接ドアを開けることなく来客対応できるようになったことで、防犯性が格段に向上したと言えます。現在においては、テレビモニター付きのインターホンが主流となり、テレビ付きになったことで、さらに安全に生活できるようになりました。動画や静止画を録画できる機種も増えており、犯罪発生時に役立つことはもちろん、インターホンを設置するだけで犯罪の抑止する効果も期待できます。インターホンは、戸建て住宅はもちろん、集合住宅においても欠かすことのできない設備の1つです。特に1人暮らしの女性が住む場合は、インターホンがあること、さらにいえばテレビモニター付きのインターホンがあることを基準に住宅を選んでいる方も多いとされています。テレビモニター付きインターホンは、今や住宅の必須設備とも言えるでしょう。住宅にテレビモニター付きインターホンを設置していない場合は、早急に後付けを検討することが最善です。機能的なインターホンを後付けすることにより、利便性や安全性を高めるのはもちろん、住宅に付加価値をつけることができます。今やテレビモニター付きインターホンは、必須設備とも言われているため、住宅の価値を高めることにもつながります。

◎パナソニックのインターホンの種類
パナソニック社製のインターホンは、4つのシリーズにわかれています。外出先でもスマホで来客応対できる、「外でもドアホン」、ワイヤレス子機で来客応対できる「どこでもドアホン」、モニター親機で来客応対できる「テレビドアホン」、配線不要な「ワイヤレステレビドアホン」があげられます。そのほかにも、インターホンではありませんが、既存のチャイムに追加する形でテレビモニター機能だけをつけられる「モニターカメラ」もあります。「外でもドアホン」の最大の特徴は、外出先でもスマホから来客に対応できることです。インターホンとスマホがインターネットを通じてつながるので、リアルタイムでスマホから映像と音声を確認することができます。また、スマホからも玄関子機に音声や映像を送ることができます。宅配サービスの再配達依頼をその場で直接行うことができたり、子どもが1人で留守番する際にも、ビデオ通話で顔を合わせることが可能となっています。スマホを自宅内で子機として使えるので、子機を持ち歩かずとも家のどこでも来客応対できるので便利です。外でもドアホンは、パナソニック社製品のなかでも最上位機種の位置づけとなっており、ほかにもさまざまな機能が付随しています。モニターは7型ワイドまたは5型ワイドとほかの機種よりも大きく、唯一タッチパネルに対応しています。玄関子機や室内のモニターの数も他機種と比べて充実しています。来客対応だけでなく、親機と子機または子機間で通話することもできるので、家族がそれぞれ別の部屋で過ごしている際に簡単に呼び出すことが可能です。画質も良く、カラーナイトビジョンを搭載した高感度カメラを採用しているので、夜間でもはっきりと顔を確認できます。また広角レンズを採用しているので、左右約170度、上下約100度の広範囲を映し出せます。画面をタッチパネルでズームインしたり移動させたりする動作も簡単に行うことができます。録画は動画データで保存できるので、音声を録音することも可能です。さらに女性の1人暮らしや子どもに留守番させるときにも役立つボイスチェンジ機能も備わっています。高い声を男性のような低い声に変えられるので、防犯面でも役立ちます。ほかにも、火災報知器と連動させることができるため、火災発生時にインターホンから戸外に伝えられたり、モニター親機に気象警報や自然災害警戒情報をリアルタイムで通知するなど、災害時に便利な機能も備わっています。「どこでもドアホン」は、ワイヤレス子機を自由に持ち運べるため、自宅内であればどこからでも応対することができます。2階、3階建ての家や部屋数の多い家などに便利なインターホンです。子機にもモニターが付いており、直接来客の姿を確認することができます。録画は機種によっては、動画または静止画のデータを保存することが可能です。どこでもドアホンは、住宅用火災報知器と連動させて戸外へ火災を通知する機能やボイスチェンジ機能が備わっています。外でもドアホンにはない機能として、自動音声で来客対応ができるあんしん応答機能があります。こちらが声を出さずとも来訪者の名前や要件を尋ねることができるので安全です。また宅配ボックスと連動させて、荷物投函時にインターホンのカメラで録画したり、宅配ボックスに荷物が入っていることを親機に通知できる機能があります。シンプルタイプドアホンは、外でもドアホンやどこでもドアホンにある室内子機がありません。モニターは親機のみですが、1台増設することが可能です。例えば1階と2階に固定のモニターをつけたり、二世帯住宅にそれぞれモニターを設置して使用することができます。録画方法は機種によって動画や静止画があります。玄関子機は、LEDライトを搭載しているので夜間もはっきりと顔を映すことができます。シンプルタイプドアホンにも自動音声で応対できるあんしん応答機能や火災報知器との連動機能がついています。ワイヤレステレビドアホンは、後付けの際に配線工事を必要としないタイプのインターホンです。工事を行わずに取り付けたい場合には、ワイヤレステレビドアホンシリーズの製品を選択することになります。ワイヤレスモニター親機と玄関子機は、約100mの範囲で接続可能です。しかし、障害物や建物の構造や周囲の環境によって電波の届く範囲が狭くなる可能性もあるため、設置場所には注意が必要です。ワイヤレステレビドアホンにも玄関子機にLEDライトがついているので、夜間でも安心して使用することができます。録画機能も搭載されており、留守中の来訪者を確認することができるので安心です。このようにインターホンは、ただ室内から来客と会話できるだけでなく、スマホと連動機能、子機の有無やその機能、親機や子機の台数、動画または静止画といった録画、ボイスチェンジなどさまざまなオプション機能をもつ機種があります。また、別売りのオプション機器においては、例えば見守りリモコンを購入すると、リモコンが自宅圏内または自宅圏外にあるかを判断し、家族の外出や帰宅をスマホに通知することができます。小さな子どもがいる家庭には特に便利です。

◎後付けするインターホンを選ぶポイント
後付けするインターホンの選び方としては、インターホンの電源方式とインターホンに付随する機能を重視して選択すると良いでしょう。電源様式によって後付け工事の方法が大きく異なるため、現在使用しているチャイムやインターホンの種類、特に電源方式を確認することが重要です。インターホンの電源方式には、電源直結式、電源コード式、乾電池式の3種類があります。電源直結式は、直接電源を接続するタイプのインターホンです。配線が表に出てこないため、見た目をすっきりさせることができます。電源直結式は、後付け作業中に配線に触れなければならないため、電気工事士の資格を持った専門業者が後付け工事を行わなければなりません。一方、電源コード式と乾電池式のインターホンは、後付け作業時に配線に触れることがないため、比較的容易に後付け作業を行うことが可能です。電源コード式のインターホンは、親機の電源コードを直接コンセントにつなぐことで電源を確保します。非常に簡便ですが、設置場所がコンセントの近くに限られるので、近くにコンセントがない場合はコンセントの増設工事などが必要になる可能性があります。乾電池式のインターホンは、乾電池を電源とするタイプです。親機と子機はワイヤレスでつながっているので、配線工事は不要です。ただし、親機と子機の距離や電波状況によって接続が不安定になる可能性があるため、設置場所に気を付けなければなりません。3種類のなかで唯一電池交換を行わなければならない手間が発生します。新しく設置するインターホンが電源直結式の場合はもちろん、既存のインターホンと電源方式が異なるものに交換する場合は、後付け工事の際に配線工事や特殊な工事を伴う可能性があるので、注意が必要です。インターホンの後付けで配線工事を伴う場合は、感電事故や漏電による火災の恐れがあるため、必ず電気工事士の資格を持った専門業者が後付け作業を行わなければいけません。チャイムからインターホンを後付けする場合や、埋め込み型のインターホンや表札やポストと一体型のインターホン、電話や火災報知器など別の機器と連動しているインターホンに後付けする場合も、電気工事士の資格を持った者でなければ後付け作業を行うことができません。電源方式を決めた後は、子機やモニターの台数、モニターの大きさ、静止画または動画といった録画性能、スマホとの連動機能などのオプション機能をチェックしましょう。インターホンの基本的な機能である来客とコミュニケーションをとることについては各製品に大きな性能差はありません。必要な機能を見極め、家庭の生活スタイルに合うインターホンを選択すると良いでしょう。
◎インターホンを後付け工事する方法
インターホンの後付け工事は、専門資格を持つ専門業者による作業が必要な場合が多いです。しかし、電源方式が電源コード式または乾電池式のインターホンに限って個人でも後付け工事を行うことが可能なケースもあります。基本的にはドライバーを用いて後付け工事を行います。まずは、玄関にある玄関子機を取り外して新しいものに付け替えます。取り付け時に既存の穴が活用できない場合は、新しくネジ穴を開ける工事が必要になったり、穴をコーキングしたりする必要があるかもしれません。次に室内の親機を交換します。親機を設置する際も、場合によっては新たに壁に穴を開ける必要がある場合があります。その後正しく応答できるか確認できれば作業終了です。インターホンの後付け工事自体は短い時間で終わることが多いのですが、後付けした後にトラブルを生じることもあります。後付けした後に生じやすいトラブルとしては、配線の接続不良、子機の設置不良、カメラ位置のずれなどがあります。専門業者に依頼するとスムーズに作業が進むほか、後付けしたあとのトラブルにも対応することができます。トラブルへの対処も含め、自分で取り付けをする自信がないときは、専門業者に後付け工事を依頼しましょう。インターホンの耐用年数は、インターホン工業会によって、家庭用でおよそ10年、オートロックと連動した集合住宅用のものでおよそ15年と定められています。耐用年数が近くなると、経年劣化により不具合を生じやすくなってしまいます。インターホンが故障するとさまざまな不便を生じるだけでなく、防犯面でも危険を伴います。また、インターホンを設置してから10年ほど経過するとインターホンの機能も進化しているので、見直してみることが大切です。

◎まとめ
インターホンの性能は日々向上しています。機能的なインターホンを後付けすることは、暮らしをより便利にするだけでなく、防犯的にも大変役立ちます。インターホンの後付け工事は、機種によっては配線工事を伴いますが、電気工事の資格をもつ専門業者であれば後付け作業を行うことができます。カギ舎では、専門スタッフによるインターホンの後付け工事を承っています。お見積りは無料ですので、インターホンの後付けをご検討の方は、カギ舎までお気軽にお問合せください。

