AIを活用した顔認証システムの仕組み
スマートフォンや、オフィスの入退室管理などに導入されている顔認証システムは、人の顔の大きさや、目、鼻、口などの特徴点を抽出して認証を行う高精度の生体認証技術です。一般的になりつつある顔認証システムは、認証精度や認証速度を上げるために、AIを活用しており、顔認証の認証技術は日々進化しています。この記事では、AIを活用した顔認証システムの仕組みや、認証精度に優れたKJ TECH japanの顔認証機器FE-600をご紹介します。
◎AIを用いた顔認証システムとは
顔認証は、カメラに映し出された顔の映像を用いて、顔の特徴をもとに認証を行う仕組みです。顔認証は、指紋認証や虹彩認証、静脈認証といった生体認証のひとつで、認証精度が高く、非接触性のハンズフリーで認証が行えるシステムです。顔認証技術には認証精度や速度を上げるために高度なAIが採用されています。AIとは、「Artificial Intelligence」(アーティフィシャル・インテリジェンス)の略語で日本語では「人工知能」と訳します。顔認証は、AIの技術を使って人物の顔の輪郭や目、口、鼻などの位置を検出し、画像をもとに照合し本人かどうか判断する作業を、AIが何度も行い学習することによって、高い認証技術を保つことができます。顔認識の技術の研究が開始されたのは1964年からといわれており、その頃は手動で行われていましたが、1973年には自動で認識する機能が始められています。1991年には、顔認証アルゴリズムが開発され、顔認証技術が飛躍的に向上し、近年では、防犯面だけでなく、感染症対策としてマスク着用したままの認証精度の向上や、より高い認証技術が求められています。現在主流の2D認証でのAI顔認証方法の流れは、事前にカメラに顔の登録を行なった登録画像と照合画像を、顔検出、特徴抽出、照合することで顔認証を行います。顔検出は、入力画面内に照合する人物の顔の位置が、どこにあるのかを顔全体の位置を検出することです。顔検出位置から顔の特徴である目や口、鼻などの、顔の位置や顔の領域の大きさを抽出し、登録画像の特徴と照合画像の特徴の数値と比較して、画像が一致すると同一人物と判別され照合します。顔認証システムは、建物の出入口や内部の高いセキュリティ性が求められる部屋への入退管理、金融機関の本人確認の利用など、セキュリティ対策の一環として導入されています。顔認証システムは高度な認証機器を揃える必要がなく、利用者は顔を画面に向けるだけで認証が行える利便性から、空港の出入国時の本人確認としても利用されています。
◎AIを活用した顔認証システムの仕組み
顔認証システムは、人の顔を認証して本人確認をするシステムで、ディープラーニングされたAI顔認証が使用されています。AI顔認証システムの認証の仕組みには、ビジュアル方式とIR方式があります。ビジュアル方式の顔認証は、2D認証とも呼ばれ、画像を写った顔の大きさや目、鼻、口などの位置をデータ化して、データベースに登録し認証を行います。平面的に認証を行い識別する技術で、特殊センサーが必要なく幅広いデバイスで用いられているため、選択肢が豊富なことから、現在主流の顔認証システム方式です。一方で日光や照明など光量の影響を受けやすい点や、髪型や化粧により認証精度が低下する可能性があることで配慮が必要になります。IR方式の顔認証は、ビジュアル方式の顔認証に赤外線カメラを加えることで、顔を立体的に認識できるように進化させたAI顔認証システムです。IR方式の顔認証は、ビジュアル方式により認証精度が高く、赤外線センサーで顔の奥行まで抽出できるため、写真や映像によるなりすましを未然に防ぐことができます。赤外線センサーを採用していることで、光の影響や化粧、髪型が変わっても影響を受けないことが特徴です。ただし赤外線センサーの専用機器が必要なため、設備を導入する初期費用や維持費用がかかることがデメリットです。AI顔認証システムのデータを保管している場所には、エッジ方式とクラウド方式の2種類があります。顔認証システムのエッジ方式は、デバイスにカメラとAI顔認証システムを搭載されているタイプです。デバイス内に保存した顔データで認証、照合をするため、クラウド処理による遅延がなく、ネットワークの影響を受けないことで、リアルタイムで認証を行うことが可能です。顔認証システムのエッジ方式は、デバイスの設置スペースが必要になりますが、インターネット通信がない環境であっても、顔認証が可能なことがエッジ方式のメリットです。顔認証システムのクラウド方式は、カメラの映像をクラウド上に登録した顔データ照合を行う方式です。クラウドにはインターネット通信が必要なため、ネットワークの環境を整える必要があります。顔認証システムのクラウド方式には、クラウド上に顔データを登録するため、個人情報である顔写真の流出や不正利用されてしまう恐れがあるので、ネットワークのセキュリティ対策が必要です。最新技術にAI顔認証システムには、メガネ、マスクを装着したままでも高精度な顔認証方法で、本人確認が行えるマスクモードが搭載されている機器も登場しています。

◎AI顔認証システムのメリット
認証の精度が高いAI顔認証システムは、セキュリティ性が高いなどさまざまなメリットがあります。AI顔認証システムは、ほかの認証方法と比べるとセキュリティ性が高いことが特徴です。たとえば、入退室管理システムに使用されている暗証番号認証は、番号が漏れると、第三者による不正入室をされてしまう恐れがありますが、AI顔認証システムは、そのような懸念点がありません。AI顔認証システムは鍵の紛失やなりすましを防止することができます。物理的な鍵やICカード認証などは、紛失するリスクがありますが、AI顔認証システムは身体的な特徴である人の顔を活用し、本人でないと顔認証を行うことができないため、AI顔認証システムは鍵の紛失やなりすましを防止することが可能です。AI顔認証システムは、カメラに顔を向けるだけで認証できます。同様にセキュリティが高い生体認証の指紋認証や静脈認証技術と比べると、AI顔認証システムは非接触性でどこかに手を触れる必要がないため、衛生面で非常に優れた認証システムです。AI顔認証システムは非接触性の認証方法のため、病院の手術室や研究室などを始め、手が汚れていても認証することが可能で、感染症対策にも有効といえます。AI顔認証システムでは、いつ・だれがどこに入退室したかの記録を、ログとしてすべて正確に残すことが可能です。仮にオフィスや施設内で問題が発生した場合も、ログで原因を突き止める糸口にもなります。AI顔認証システムは外部からの不正侵入だけでなく、内部による不正の抑止にもつながります。顔認証技術を搭載したAI顔認証システムは、ほかの生体認証のように特殊な機器がいりません。デバイスにカメラとデータ保存用のサーバさえあれば、AI顔認証システムの利用を開始することができるため、特殊な機器が必要な静脈認証や虹彩認証などと比べると、比較的導入のハードルが低い認証システムといえます。

◎セキュリティ性が高い顔認証FE-600
KJ TECH japanの顔認証FE-600は、顔認証の高性能技術でマスク着用していても認証することが可能な、入退室管理システム対応の顔認証機器です。顔認証システムのFE-600は、液晶画面には使いやすい5インチのタッチスクリーンと、鮮明な顔の画像を検知できる2MPデュアルカメラを採用しています。顔認証FE-600の認証方法には顔認証のほかにも、カード認証、暗証番号認証、QRコード認証、指紋認証など多様な認証方法が利用でき、顔認証とカード認証などのそれぞれを組み合わせて活用することも可能です。顔認証の認証速度は最速1秒以下で認証することができ、スピーディーに認証を行えるので、オフィスなどの入退室でもウォークスルーで通過することができます。顔認証システムは、マルチ認証を搭載しており、3m以内であれば、5人まで同時認証を行うことができます。顔認識機能には認識しきい値の変更や、シングルモードとマルチフェイスモードの選択が可能です。認識しきい値は本人を認証する精度で、しきい値の範囲は0から100でしきい値が大きいほど、顔認識すると精度が高く、小さいほど、精度が低くなります。顔認証システムのシングルモードは、液晶画面の領域内に最大の顔のみ認証し、マルチフェイスモードは液晶画面の領域内において最大5名まで認証が可能です。セキュリティレベルにあわせた顔認識機能の変更が可能なため、顔認証システムのシングルモードはマンションのエントランスなどに、顔認証システムのマルチフェイスモードはオフィスや工場などの人の出入りが多い場所などに向いています。顔認証FE-600は精度の高い認証方法で、メガネ、マスク、帽子などを着用していても検知するため、マスクなどを外す手間がありません。また、顔認証システムにビデオ検出機能を有効化にした場合、偽の写真や動画は不正利用と検出されるため、なりすましを効率的に防止し、顔認証システムを安心して利用することができます。FE-600の顔認証は50,000ユーザーの登録が可能なため、中小企業や店舗などさまざまな業種で活用することが可能です。カード認証にはさまざまな種類の RFID カードの使用ができ、MIFARE、EM、HIDPROX、HIDICLASS 及びFELICAはオプション対応することができます。QRコード認証は、一時的に利用する訪問者や清掃業者などに利用することも有効です。顔認証システムのFE-600は、発光指紋センサーを利用しており、登録数は5,000 ユーザーが可能です。顔認証システムのFE-600の製品サイズは、192mm×92mm×30mmの楕円形でスタイリッシュな形で、耐久温度は-10〜50度、耐久湿度は10〜90%に耐えられる認証機器です。

◎顔認証機器FE-600の活用シーン
KJ TECH japanの顔認証システムのFE-600は、最速の認証速度と高度なセキュリティ性が構築できることから、多種多様な分野で活用されています。
○オフィスに顔認証機器FE-600を活用
顔認証システムのFE-600は、オフィスの入退室するゲートやドアに事前に登録した顔のデータを用いて認証と行い、出入口を解除できます。入退室の際、履歴が残るため、入退室管理システムとして活用することも可能です。多くの従業員が出入りするオフィスで、顔認証システムのFE-600のマルチフェイス認証を利用すると、出勤時間などの混雑を緩和することが可能です。顔認証システムは認証方法の組み合わせの柔軟性があり、部門や部署、従業員ごとに認証方法で選択できるため、たとえば、ゲートではICカード認証を行い、機密情報を保管している部屋には、ICカード認証と顔認証の二重認証でセキュリティが高い顔認証システムが構築できます。
○金融機関に顔認証機器FE-600を活用
金融機関は顧客の個人情報をはじめ、個人や法人の資産管理など社外秘にあたる機密情報など、さまざまなデータを保持しているため、セキュリティ対策がどこよりも求められます。金融機関の出入口には不正侵入や内部不正を防ぐために、生体認証のなかでも高度なセキュリティを持つ顔認証システムFE-600を設置し、さらに認識しきい値を高めに設定することで正解率を確保し、セキュリティの強化が保てます。また、通用口と時間外出入口などの共連れを防止するために、顔認証システムFE-600のアンチパスバック機能を活用することや、防犯カメラを設置することで夜間や休日においてのセキュリティ対策に有効です。
○テーマパークに顔認証機器FE-600を活用
顔認証システムをテーマパークのアトラクション乗車に導入すると、従来のチケット制システムのような手渡しの手間がなく、各アトラクション乗車がスムーズに行うことができ、従業員や来場者にとっても負担が軽減されます。来場者は入園の際に顔認証システムFE-600に顔認証を登録すると、アトラクションに乗車する際に、カメラに顔を向けると1秒未満のスピードで認証を行い、登録した顔データと照合するため、混雑がなくウォークスルーで乗車することができます。また、テーマパークの管理者は、来場者の滞在者を確認することや、顔認証システムに対応したパソコンなどの画面上で、滞在人数を即座に把握することが可能です。

◎まとめ
顔認証技術はAIを使って人の顔を認証して識別する認証システムです。人の顔情報はひとり一人が異なるため、顔認証システムはなりすましが極めて困難な認証方法といえます。カギ舎では、KJ TECH japanの顔認証FE-600のほか、多様な顔認証リーダーを取り揃えております。認証精度が高い顔認証システムを検討している方は、年中無休の24時間受付対応している当社へ、電話やメール、LINEからお気軽にお問い合わせください。