セキュリティソリューション体系を確立する顔認証リーダーFE-500
個人情報などの情報資産や金庫、パソコンなどの財産が存在する建物には、それらを守るために万全なセキュリティソリューションが必要です。アクセスコントロールシステムのなかでも、とくに顔認証はセキュリティへの信頼性や利便性が高いとされています。この記事では、建物におけるセキュリティソリューションの必要性やアクセスコントロールシステムの顔認証のさまざまな特徴、共連れ防止のためのグローバルアンチパスバック、顔認証リーダーFE-500についてご紹介します。
◎建物におけるセキュリティ対策の重要性
アクセスコントロールシステムの導入など外部からの侵入者への対策は、多くの人が日常的に出入りする建物において非常に重要です。アクセスコントロールシステムとは、建物内部にあるエリアや各部署、部屋において、顔認証などによりどの時間帯に誰が出入りしたかを把握して記録できる仕組みです。顔認証のアクセスコントロールシステムにより防止面を強化すれば、セキュリティソリューションに貢献します。ソリューションが不十分な場合、情報セキュリティインシデントに発展したり貴重品の盗難などのトラブルに見舞われる可能性があります。顔認証を用いたアクセスコントロールシステムが導入されていない場合、特定のエリアの入退室の履歴を後から確認できません。顔認証ソリューションは、入帯退室ログをチェックして出入りした人物を割り出し情報漏洩を未然に防ぐことが可能です。建物には従業員や職員だけではなく、来訪者や設備点検業者、清掃員など多数の人が出入りします。これらの人々にまぎれて悪意のある部外者が侵入して、窃盗や備品の破壊などの迷惑行為に及ぶことも考えられます。エリアに入る日時や時間帯を指定できるアクセスコントロールシステムを導入すれば、不正行為を防止することができます。企業が保有している機密情報や個人情報は、書類として保存したりデータとしてサーバーに保存されます。従業員や職員の履歴書、取引先の担当者や顧客に関する情報も、個人情報となるケースがあります。万が一書類やデータの持ち出し情報漏洩が発生した場合、企業の信頼性が著しく損なわれるだけではなく、個人情報保護法違反により厳しく罰せられることがあります。特定のエリアへの入室は管理者などに限定して、特別に許可のない場合は顔認証によるセキュリティソリューションを確立することが重要です。顔認証を用いたアクセスコントロールを導入して入退室を記録することにより、内部からの情報漏洩のリスクを軽減し不正行為に対する抑止力となります。人間の身体の一部を使った生体認証のうち、セキュリティソリューションの目的で顔の特徴を学習するAI、つまり人工知能が活用されているのが顔認証です。顔認証においては、カメラが撮影した画像や映像から人の顔を検出します。目や鼻、口などの特徴点や顔領域の大きさ、顔の輪郭などを元にしてあらかじめ登録した顔情報と照合して本人確認を行います。

◎なりすまし防止に貢献する顔認証
セキュリティソリューションを確立できる顔認証は、ほかのアクセスコントロールシステムの認証方法と比較して防犯性に優れています。ICカードを認証装置にかざして本人確認を行うカード認証は、他人のカードを使用して不正認証するなりすましが発生する可能性があります。紛失したり自宅に忘れてしまうリスクもありますが、顔認証ソリューションであればそれらの心配はありません。ICカードをなくした際のカードの無効化や再発行などの手間もなくなります。認証リーダーに決められた数字を入力して認証する暗証番号認証は、他人に入力している所を見られたり番号を使い回すことにより悪用されるリスクがあります。顔認証では顔そのものを認証に使用するため、そのような懸念点を解決します。顔認証においては、認証する際の利便性も強みといえます。同じ生体認証でも、指紋を認証リーダーにかざす指紋認証は利用時に出入り口で一旦立ち止まる必要がありますが、顔認証はカメラの方向に顔を向ければ本人確認ができるため、荷物を持ち両手がふさがっている状態でもスムーズな認証が可能です。顔認証ソリューションは、暗証番号認証や指紋認証のようにタッチパネルの番号を押したり機器に接触する必要がないため、衛生面でも優れています。顔認証は、偽造やなりすましが非常に困難でセキュリティ性が高いのがメリットです。セキュリティソリューションにおける顔認証の運用方式には、オンプレミス型とクラウド型があります。認証機器にシステムが搭載されているのが、オンプレミスタイプです。外部のデータベースを利用する場合でも、暗号化され少ない容量の画像データで照合を行うため迅速な顔認証が実現します。個人情報を守るセキュリティソリューションの実現とともに、通信コストをおさえるメリットも得られます。顔認証のクラウド方式は、カメラの映像をネットワークを利用してクラウドに直接送り本人確認を行うシステムです。インターネットを使い顔認証で得たデータを送信するため、ネットワークシステムにおいて情報漏れやハッキングのリスクを伴います。オンプレミスタイプと比較して、データ通信のためのコストが増えるデメリットがあります。

◎セキュリティソリューションを強化するアンチパスバック
建物内に複数の出入り口や部屋がある場合、アクセスコントロールシステムを導入した際に共連れという不正行為が起こるリスクがあります。共連れとは、顔認証を行い正式にエリアに入場した人物に続き認証していない人が同時に入る行為をいいます。アクセスコントロールシステムにおける共連れには、入室権限のない人物が勝手に入る場合と正式な認証を行った人が意図的に招き入れるケースが想定されます。共連れは外部への情報漏れや情報の改ざんなどのリスクがあるため、セキュリティソリューションのため徹底した共連れへの対策を講じることが重要です。共連れのソリューションとして有効な機能が、アンチパスバックとグローバルアンチパスバックです。セキュリティソリューションを強固できるアンチパスバックは、入室時に認証した正確な記録がないと退室できない仕組みを指します。アンチパスバック機能を活用すれば、共連れにより入室できても部屋から出られないため、個人情報の持ち出しなど不正行為へのソリューションにつながります。アンチパスバック機能は顔認証のアクセスコントロールシステムに標準装備されていることがあり、導入コストをおさえて共連れのソリューションが可能になります。アクセスコントロールシステムのアンチパスバックは、入室する際に認証を行ったドアからのみ退室し、他の場所にある扉からは出られません。入室したドア以外から退出したい場合には、グローバルアンチパスバック機能を利用します。この機能を採用する場合には、顔認証リーダーを設置した場所がわかる設計図を作成します。それぞれのエリアに判定コードを当てて、どのドアから入った際にどこの扉から退出するかを決定します。セキュリティソリューションには、顔認証によるアクセスコントロールシステムの導入と合わせて防犯カメラやセキュリティゲートを活用することも効果的です。建物の通路にカメラを設置すれば、録画したデータを保存して確認できます。共連れなどのトラブルが起きた際には、当事者を特定する手がかりとなります。遠隔からモニタリングができ、1ヶ所から複数の場所の監視を行えます。防犯カメラを設置すると、不審者に監視されていると認識させ犯罪の抑止力となりセキュリティソリューションに貢献でき、オフィスや公共施設においては、内部不正の抑制が期待できます。顔認証ソリューションとセキュリティゲートを組み合わせれば、出入りする際に確実にひとりずつ本人確認が行えるため共連れを防ぐことに貢献します。防犯ソリューションに役立つセキュリティゲートには、フラッパータイプやアームタイプなどがあります。フラップ型は、ゲートにフラップと呼ばれる板がついています。顔認証により本人確認が完了すると、自動的にフラップが自動で開き通行できます。回転型、クロス型とも呼ばれている顔認証のアーム式は、ゲート間にあるバーを手動で回転させ通行します。設置場所や用途に対応して、各々のセキュリティソリューションに合わせたセキュリティゲートを選ぶことが可能です。

◎セキュリティソリューションに適した顔認証リーダーFE-500
世界最速レベルの1秒以下の顔認証速度を誇るFE-500は、正確な認証とともに迅速な人の出入りを実現します。顔認証のほかに、カード認証と暗証番号認証、スマートフォンでのQRコード認証に対応しています。カード認証は、機器に軽くカードをかざすのみで認証できます。暗証番号認証は、タッチパネルに暗証番号を入力します。より高いセキュリティソリューションのために、顔認証とカード認証、顔認証と暗証番号認証を組み合わせて利用できます。とくに、防犯ソリューションを強化したいエリアには顔認証を、執務室など日常的に多くの人が出入りする場所ではカード認証や暗証番号認証を採用するなどキュリティレベルに応じた使い分けが可能です。セキュリティソリューションに適した顔認証FE-500は、5インチの液晶画面とIPSタッチスクリーンを搭載しています。顔認証リーダーから最大3メートル離れた場所から顔の検出でき、最大5名まで同時認証が可能です。顔登録件数は5万件で、イベントログは100万件です。セキュリティソリューションに貢献する顔認証リーダーFE-500には、赤外線を活用して顔を立体的に認識して本人確認を行う3D方式が採用されています。太陽光や部屋の照明の明暗、メイクやヘアスタイルの変化に関係なく正確な顔認証が可能です。カード認証には電子マネーカードとして広く普及しているMIFAREやEM、HID、FELICAが利用できます。カードは5万枚まで登録可能です。アンチパスバック機能が使えるため、セキュリティソリューションの強化が可能です。顔認証リーダーFE-500はフェイス+マスク検出があり、マスクやメガネを着用した状態で顔認証が行えます。顔認証リーダーFE-500には、ライブ検出機能が搭載されています。スマートフォンなどの画像や動画、精巧に作成された3Dマスクを利用した不正な認証を防止します。顔認証リーダーFE-500は、シングルモードとマルチモードの切り替えが可能です。シングルモードでは、顔認証リーダーのカメラで撮影した最も大きな顔を認証に使用します。マルチモードでは、カメラに映った人物の顔を最大5名まで認証できます。顔認証リーダーFE-500の保護等級はIP65です。完全な防塵構造であり、いかなる方向からの水の直接噴流によっても機器の性能に影響与えない高い防塵・防水性を持ちます。顔認証リーダーFE-500は、温度-10℃ 〜 50℃、湿度は10%〜 90%の環境下で利用できます。顔認証リーダーFE-500のサイズは、192mm×92mm×30mmとスマートフォンを縦長にしたサイズです。本体は落ち着いた色味でどのような場所に設置しても溶け込みます。メモリーは4GBのRAM、8Gフラッシュを搭載しています。オフィスの出入り口や機密性の高いエリアに顔認証リーダーFE-500を導入すれば、認識記録により従業員の動向を把握して管理できます。同時に従業員や職員の出勤や退勤などの勤怠管理にも活用できます。もしオフィス内や施設内で入室資格を持たない人物が立ち入り禁止区域に侵入しようとした場合、顔認証の記録から該当者を特定して不正な侵入を防ぐことに貢献します。重要なセキュリティソリューションを求められる場面では、なりすましが困難で精度の高い顔認証は高い効果が期待できます。

◎まとめ
機密情報や個人情報を守るセキュリティソリューションの構築には、顔認証のアクセスコントロールシステムの導入が非常に効果的です。建物において顔認証によるセキュリティソリューションを確立したい、顔認証リーダーFE-500を自社のオフィスに採用したい場合は、お気軽にご相談ください。カギの専門業者であるカギ舎では、防犯面におけるさまざまな悩みに関するセキュリティソリューションをご提案いたします。