入退室管理システムと勤怠管理の連携に用いる顔認証リーダーFE-500
企業では、働き方改革の推進で、従業員の時間や休日などの正確な勤怠管理の把握が求められています。入退室管理システムと勤怠管理システムを連携すると、入室の際にICカードや暗証番号、生体認証などを行った際に、従業員の入退室情報を勤怠管理に読み込ませることができます。それにより、正確な労働時間の把握や管理業務を効率化することが可能です。この記事では、入退室管理システムの機能や勤怠管理を連携するメリットをご紹介します。
◎入退室管理システムで選ばれる認証方式
企業などで利用されている入退室管理システムとは、出入口のセキュリティ対策や従業員の入退室を管理する機能です。入退室管理システムは、建物や部屋などにおいて人の出入りを記録します。従業員の入退室時間を記録できることはもちろん、不正侵入を防止するなど、出入口の管理を行います。入退室管理システムは入退室時間を従業員の勤労時間として、勤怠管理システムにデータを取得し活用することもできます。入退室管理システムの認証方法には、カード認証や暗証番号認証、生体認証、スマートフォン認証などが利用されています。カード認証による入退室管理システムとは、カードリーダーにICカードをかざすことで認証を行います。交通系ICカードや電子マネー、社員証などのICカードが使用されています。カード認証は1枚で異なる目的に利用することができるため、利便性がよい認証方法といえます。暗証番号認証による入退室管理システムは、数字を組み合わせた番号で扉を解除する認証方法で、キーレスで入退室できることがメリットでもあります。一方で、暗証番号が出回ってしまうことや盗み見されると、セキュリティ性が低下する傾向にあります。入退室管理システムにおいての生体認証(バイオメトリクス認証)は、身体的特徴を利用して認証を行う認証方法です。主に、顔認証や指紋認証、虹彩認証、静脈認証などが活用されています。生体認証は、身体の一部を鍵として認証することから、なりすましによる不正入室が困難なため、セキュリティ性が高い認証方法といえます。スマートフォン認証による入退室管理システムは、専用アプリをスマートフォンにダウンロードし、認証リーダーにスマートフォンをかざすことや、スマートフォンから遠隔操作で解錠できます。入退室管理システムにおいてのスマートフォン認証は、離れた場所からでも、出入口の操作や開閉状態を確認できるのが特徴です。入退室管理システムには、さまざまな認証方法が採用されており、運用目的に合わせて選択することが可能です。

◎企業に求められる適切な勤怠管理
2019年4月から働き方改革の一環として、労働基準法の改正により、従業員の労働時間の客観的な把握や、次年有給休暇の確実な取得などが定められています。それに伴い、企業では従業員の正確な労働時間の把握が必要になりました。古くからあるタイムカードや手作業で行うエクセルなどの打刻は、実際の出退勤時間とずれが生じる場合もあり、正確な勤怠管理を行うことができません。入退室管理システムを利用すると、従業員の労働時間や時間外労働などを正確に計測することができます。オフィスでは、入退室管理システムと勤怠管理システムを連携することで、入退室管理システムのデータを勤怠管理システムに自動転送し、厳密な労働時間を管理することが可能になります。また、勤怠管理システムで、有給休暇の日数などの確認することも可能です。長時間労働による過労死や精神疾患の発症は、時間外労働の関係性が認められるため、従業員の心身の健康を守るには、時間外労働の適切な管理が求められます。入退室管理システムと連携して勤怠管理システムを行うことで、従業員の労働時間をリアルタイムで可視化することで、疑わしい長時間労働を確認することができます。企業では、入退室管理システムの勤怠を活用して、長時間労働の削減や、メンタルヘルス対策を整えることで、従業員の健康管理を行うことが可能です。組織では正確な給料の計算を行うために、正しい勤怠情報が要求されます。タイムカードやエクセルなどの打刻方式の場合、事務処理を行う担当者においては、各従業員の勤務記録を手作業で統計などを行うため、記入ミスや計算間違いが起こる可能性もあります。入退室管理システムと勤怠管理を連携すれば、従業員の労働時間を自動的に集計し、正確な給料計算を行うことが可能です。
◎入退室管理システムにおける勤怠管理の機能
昨今、企業では正確な労働時間を把握するために、出退勤データを取得できる入退室管理システムと、勤怠管理の連携が増えています。入退室管理システムと連携した勤怠管理には、勤務状況を把握するための必要な機能が備わっています。たとえば、システムに組み込まれている申請機能では、シフト、有給休暇、残業、欠勤、遅刻、打刻、出張 代休、振休などの申請や承認が行えます。いつでもどこからでも手軽に申請ができるため、届出書の回収時間や承認待ちの時間を短縮します。入退室管理システムと連携した勤怠管理システムでは、残業時間や有給休暇などの取得の管理ができます。従業員や管理者からシステム上で、労働時間や残業時間、有給、代休などの休暇の取得日数や残日数が一元管理することが可能です。また、入退室管理システムと連携した勤怠管理では、一定の残業時間の上限を超過したときや、有給休暇の取得目標が未達の場合、お知らせするアラート機能が搭載されているシステムもあります。シフト表作成機能は、各拠点のシフト担当者が画面上で時間帯や必要人数を登録すると、簡単に作成することができます。人員過不足の場合は表示されるため、管理がしやすい機能といえます。また、従業員はシフトの提出や確認が、スマートフォンのアプリやオンラインで行えるため、申告漏れや提出忘れを防ぐことができます。さらに、入退室管理システムと連携した勤怠管理には、自動集計機能が搭載されており、勤務状況をリアルタイムで把握することができます。たとえば、勤務形態や雇用形態が異なる場合であっても、勤務スケジュールや打刻データなどをもとに、個別で勤怠集計を自動的に行うことが可能です。担当者が行っていた給料計算を、管理システムで行うことで、手間を大幅に削減することができます。入退室管理システムと、従業員の勤務状況の把握や、労働時間の集計などの勤怠情報を連携することで、多くのメリットが期待できます。入退室管理システムと勤怠管理を連携させれば、集計業務を効率化することができます。タイムカードによる勤怠管理を行っている場合、担当者は集計をするために、タイムカードを集めて個人ごとにチェックし、押し忘れなどは必要に応じて従業員に確認するなど、手間と時間がかかります。入退室管理システムと連携した勤怠管理では、タイムカードのように別で打刻することもなく、入退室管理システムで認証するだけで履歴が残ります。かつ集計もボタンひとつで自動集計できることから、業務作業の負担を削減することが可能です。入退室管理システムと勤怠管理では、異なる勤務形態の打刻方法でも一元化することができます。テレワークや直行直帰など、オフィス以外で行う打刻でも勤怠管理では、一元管理することができます。フレックスタイム制や変形労働時間制といった、勤務時間が異なる場合にも対応することが可能です。入退室管理システムと勤怠管理の機能を連携させることで、不正打刻を防ぐことが可能です。タイムカードやエクセルで管理をしている場合、自己申告のため、本人ではなくほかの人が打刻してもわからないことから、正確な労働時間を把握することができません。勤怠管理の機能は、入退室管理システムの記録したデータを使用するため、不正打刻や打刻の改ざんが困難で、客観的な労働時間を把握することができます。

◎入退室管理システムと勤怠管理に用いられる顔認証リーダーFE-500
顔認証リーダーFE-500は、顔認証の際にマスクを着用していても認証することが可能な、入退室管理システム対応の顔認証リーダーです。FE-500における認証の種類は、顔認証をはじめ、カード認証、暗証番号認証、QRコード認証を行うことができます。なかでも顔認証は、1秒未満の世界最速の認証速度で、入退室時に複数人並んでいたとしても素早く認証を行い、50,000人の顔認証の登録が行えます。入退室管理システムに使われるFE-500の顔認証は、人工知能のAI CHIPを使用しており、登録のときに眼鏡や髭がない状態で登録すると、認証の際に眼鏡や髭が生えていても認証することができます。顔認証リーダーFE-500は、同時に5人まで認証が行えるマルチフェイス認証を採用しており、最大3メートル以内であれば、認証することが可能です。認識領域においては、複数人用のマルチフェイスモードと1人用のシングルモードに切り替えることができるため、運用に合わせて設定することができます。顔認証リーダーFE-500は、ライブ検出機能を搭載しており、偽の写真や動画、フェイスマスクなどはエラー認識するため、セキュリティ性に優れています。FE-500のカード認証には、MIFAREカードを利用することができ、オプションでFelicaカードも利用可能です。また、QRコードを発行することができるため、スマートフォンなどに発行したQRコードを読み取り、認証することも可能です。FE-500のカメラは、2MPデュアルカメラを使用しており、登録や認証の顔を鮮明に読み取ることができます。画面は5インチの使いやすい大きさのIPSタッチスクリーンで、ユーザーの登録や設定などの操作が行えます。FE-500の本体サイズは、192mm×92mm×30mmの丸みを帯びたシンプルなデザインで、さまざまな場所に運用することが可能です。メモリーには4GBのRAM、8Gフラッシュを搭載しており、アクセスにはTCP の通信で Wi-Fiをオプションで追加できます。勤怠管理システムを連携することも可能で、入退室管理システムの認証履歴データを勤怠管理に読み取ることで、従業員の正確な就労状況を実現できます。

◎勤怠管理に用いられる顔認証リーダーFE-500の活用事例
入退室管理システムと勤怠管理システムを連携することで、客観的な労働時間と効率化を図ることができます。FE-500は、勤怠管理システムと連携が可能な顔認証リーダーです。
⚪︎運送事業の勤怠管理に顔認証リーダーFE-500を活用
運送事業では、多様な雇用形態や細やかなシフトパターンがあるため、不正打刻や複雑な計算によるミスなどが発生しやすくなるのが課題でした。入退室管理システムと勤怠管理を連携した顔認証リーダーFE-500を活用することで、勤怠情報においての不正を防止することが可能になりました。勤怠管理は、入力ミスや計算ミスが減ることや、複雑な集計も自動化することで、ドライバーの労務実態を把握しやすくなります。

⚪︎学校の勤怠管理に顔認証リーダーFE-500を活用
学校では、タイムカードや紙媒体の勤怠管理が多く、客観的な労働時間の把握がされていないことから、過重労働・精神疾患による休職になる可能性もあり、正確な労働実態の把握が求められていました。入退室管理システムと勤怠管理の機能を連携することで、教職員の出退勤時間や、部活動顧問の勤務時間の実態など、これまで把握しづらかった課題を、顔認証を用いた勤怠管理で勤務時間を適切に管理できるようになりました。
◎まとめ
入退室管理システムにさまざまな機能と連携できますが、なかでも勤怠管理と連携することで、従業員の適切な労働情報が可視化できることから、多くの企業で導入が進んでいます。入退室管理システムに用いられる顔認証は、なりすましによる不正打刻が難しいことから、正確な労働時間を把握することが可能です。カギ舎では、入退室管理システムに用いられる顔認証リーダーを取り揃えております。入退室管理システムと連携した勤怠管理に顔認証リーダーをご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。