入退室管理のセキュリティに適した手のひら静脈認証

近年、入退室管理の必要性はますます高まっており、個人の体の部位を利用した生体認証が注目されています。組織や施設は、セキュリティの向上とリスクの最小化が必要であり、不正アクセスや情報漏洩のリスクに対処するために、厳格な入退室管理が不可欠です。より認証精度の高い手のひら静脈認証は、物理的な防犯対策だけではなく、データやネットワークへのアクセス制御も手に入れることができます。この記事では、入退室管理システムに安心・安全な手のひら静脈認証の導入についてご紹介します。

◎入退室管理の目的と役割

入退室管理システムとは、「いつ・だれが・どこに」という3つの情報を元に特定の施設やエリアへの出入りを記録・監視するためのシステムです。入退室管理システムは、認証された利用者が施設に入ることを許可し、不正なアクセスを防止するための認証プロセスが組み込まれ、企業の資産を保護します。通常、入退室管理システムはドアやゲートである物理的な制御装置や、電子的な認証手段を利用します。認証方法としては、カード認証や暗証番号認証などがありますが、認証精度に優れているのは、個人の体の部位を用いた生体認証です。生体認証には、顔認証・指紋認証・手のひら静脈認証などが広く用いられ、なかでも、手のひら静脈認証が高性能な認証手段として位置づけられています。入退室管理システムは、部外者の侵入防止という主な役割だけではありません。企業が管理している個人情報保護法・内部統制への対策、従業員の労働時間の把握や勤怠管理への連携等、企業で抱えるさまざまな悩みの解決をサポートするシステムとしても導入が進んでいます。入退室管理システムは、企業において入退室のセキュリティの基盤を築き、物理的な安全性やデータセキュリティを確保するだけでなく、業務プロセスの効率向上や法的要件への適合性を支える重要な要素となっています。企業で導入が進んでいる入退室管理システムには、さまざまな目的や役割があります。まず、メインとされる入退室管理システムの目的は特定のエリアに対するセキュリティの向上です。施設や建物への不正なアクセスの防止、安全性の確保が主な目的とされます。部外者など認証の許可権利を持っていない人間が入室することを防ぎ、施設内の資産や機密情報を保護します。入退室管理システムの「だれが・いつ・どこで」の情報を元に施設へ入退室したかを記録することで、万が一不正アクセスが発生した場合も調査や監査目的に利用できます。また、特定の利用者や時間帯ごとにアクセス権限を許可または制限することで、エリアごとにアクセス権を管理し、それぞれのセキュリティをより強力なものにします。入退室管理システムは、外部の人間による不正アクセス回避はもちろん、内部の人間による不正行為も防止する働きがあります。施設内での重要なエリアに入退室管理システムを設けることで、内部的犯行による情報漏洩や盗難を防ぎます。セキュリティ対策を目的とした入退室管理システムには、入退室の記録以外に利用者の利便性の向上の役割も担います。施設の出入口に入退室管理システムを導入することで、従業員の出勤・退勤の記録を行い、正確な労働時間を管理することが可能です。入退室管理システムでの勤怠管理は、正確で迅速な出退勤情報が得られ、給与計算や勤務時間の監視がしやすくなります。他者による不正な出退勤や勤務時間外の労働を防ぐことで、従業員が安心して働ける労働環境が整います。

◎入退室管理に導入すべき手のひら静脈認証とは

セキュリティ対策を高めるために、入退室管理システムに手のひら静脈認証を導入・検討する企業が拡大しています。手のひら静脈認証の仕組みは、個人の手のひらの静脈パターンを利用して本人かどうか確認をして認証を行います。静脈は、手のひらの内部に存在する血管の一種であり、ときには青みがかって見えることがあります。手のひらの静脈は皮膚の下に位置し、血液の流れによって形成される複雑なパターンを持っています。手のひら脈認証を入退室管理システムに導入するには、事前に利用者の手のひらの静脈パターンの登録が必要です。一般的に手のひら静脈認証は、赤外線や近赤外線を使用して行われます。手のひら静脈認証に登録をする利用者は、手のひら静認証に対応した認証リーダーに手のひらを向けることで、手のひらの静脈パターンを取得します。手のひらの静脈は、皮膚の下にあり赤外線が透過するため、手のひら静脈認証を登録する際に、表面的な傷や汚れがあった場合も影響を受けず、正確に認証登録を行えます。静脈のパターンは、血液の流れによって形成されるパターンであり、解析アルゴリズムはこれらのパターンを特定するために使用されます。認証には、パターンの特徴点や間隔、曲線などが考慮されます。このように手のひら静脈認証は、個人の静脈パターンを使用して身元を確認する仕組みを持つセキュリティシステムです。手のひら静脈認証が入退室管理システムに適する理由にはいくつかあります。手のひら静脈認証は、個々の利用者の手のひらの静脈パターンを使用して認証を行うため、入退室管理システムで使われる認証方法のなかでも、高い精度と信頼性を誇ります。手のひら静脈パターンは個人ごとに固有であり、指紋や顔認識などのほかのバイオメトリクス認証と引けを取らないセキュリティです。静脈パターンは表面的な特徴だけでなく、深部の血管パターンも含めて認識するため、ほかの認証手法よりも偽造やなりすましを防ぎます。手のひら静脈認証は、利用者の個人プライバシーを保護するためにも適しています。静脈パターンは外部からは見えないため、個人情報の漏洩やプライバシー侵害のリスクを軽減することができます。手のひら静脈認証は、銀行や金融機関、政府機関や公共サービスなどでは、高度なセキュリティを要する機関や顧客の身元を確認するために用いられています。取引の認証やセキュリティの強化に利用されることで、高い認証制度やセキュリティレベルを確保しつつ、効率的なアクセス管理が実現されます。

◎手のひら静脈認証を導入した効果

手のひら静脈認証を入退室管理システムに導入することで多くのメリットや効果を得ることができます。従来の入退室管理に導入されていた認証方法は、物理的な鍵やカード認証・暗証番号認証が主流でした。しかし、物理的な鍵やカードは紛失や他人に盗まれて悪用されるリスク高く、個々の徹底的な管理が求められてきました。万が一、鍵やカードが他人の手にわたってしまうと、再発行や認証機器そのものを交換するので、突発的なコストもかかってしまいます。また暗証番号認証は、利用者が失念してしまったり、他人に盗み見される可能性もあります。不特定多数の人間が出入りするシーンでトラブルが発生した場合、リアルタイムで確認が取れず、迅速な対応ができません。このようなリスクは、入退室管理システムに手のひら静脈認証をはじめとする生体認証を導入することで回避することができます。生体認証は、体の一部を利用して認証を行います。手のひら静静脈認証は、手のひらの静脈を利用しますが、顔認証・指紋認証も体の一部を使うため、紛失や失念するリスクがありません。なかでも、手のひら静脈認証は認証性能が非常に高いため、他人による偽造やなりすましの危険性が少ない入退室管理の認証方法とされています。人が持つ手のひらの静脈は年齢を重ねても変化することもなく、たとえ一卵性双生児の双子だとしても1人ひとりの静脈は異なります。手のひら静脈認証は、表面にある指紋などではなく、皮膚のなかにある血液を利用するため、他人にコピーされる心配もありません。手のひら静脈認証は非接触式の認証方法であり、利用者は手のひらを入退室管理システムのセンサーに置くだけで認証が完了します。このため、ほかの認証手法と比べて迅速で便利なアクセス管理が可能です。非接触式であるため、医療機関や介護施設など衛生管理が重要な入退室管理のシーンで活用される幅が広がります。手のひら静脈認証で用いる手のひらの静脈は子どもから大人へ成長したり、外的要因で手のひらの皮膚状態が変化したとしても認証には影響されないため、1度登録を行うと再登録や定期的な更新の必要がありません。企業においても、従業員はもちろんですが、不定期で訪れる取引先様や毎シーズンの短期労働者なども手のひらの登録が1度で済むので、入退室がスムーズになります。さらに手のひら静脈認証システムは、リアルタイムで入退室管理認証を行うことができます。これにより、入退室の追跡や監視がしやすくなります。管理者は、入退室管理システムからリアルタイムのアクセス情報を取得し、必要に応じて入退室の制御や監視を行うことができます。このように、手のひら静脈認証は入退室管理システムにおいて効果的なセキュリティ手段として広く利用されています。

◎信頼性の高い手のひら静脈認証を搭載した顔認証リーダーFE-700・FE-600VE

顔認証リーダーFE-700・FE-600VEは、顔認証、手のひら静脈認証、カード認証を組み合わせた多機能な入退室管理システムで、高度なセキュリティと利便性を実現します。これらの認証リーダーは、マスク着用時の認証、マルチフェイス認証、高速な本人確認機能など、先進的な技術によりさまざまな環境での効率的な入退室管理を可能にします。

⚪︎顔認証リーダーFE-700

顔認証リーダーFE-700は、高度なセキュリティを提供する多機能な入退室管理システムです。FE-700は、顔認証に加え手のひら静脈認証やカード認証との組み合わせによる二重認証機能を備えており、セキュリティレベルを大幅に向上させることが可能です。FE-700の最大の特長は、その驚異的な認証速度で、わずか0.5秒未満という超高速認証を実現しています。

これにより、多数の利用者がいる環境でもスムーズな通行を可能にし、セキュリティの強化と業務効率の向上に貢献します。手のひら静脈認証の操作性も優れており、取得距離は10～20cm、スキャン距離は15～40cmと、ユーザーフレンドリーな設計になっています。この広い認証範囲により、利用者の身長差や姿勢の違いにも柔軟に対応できます。カード認証においては、Mifare、EM、FeliCa、iCLASS、Indala、HIDproxと多くのカード規格をサポートしているため、既存のカードシステムとの互換性も高く、導入時のコストをおさえることができます。

⚪︎顔認証リーダーFE-600VE 静脈認証仕様

顔認証機器FE-600VEは、顔認証、手のひら静脈認証、カード認証、指紋認証に対応しており、多様なセキュリティニーズに応じた入退室システムを構築できます。とくにFE-600VEの顔認証は、高度なAI技術を活用しており、マスクを着用した状態でも正確な本人確認を実現します。これにより、冬場や感染対策が必要な状況下でも、スムーズかつ安全な入退室管理が可能です。FE-600VEには、マルチフェイス認証機能が搭載されており、カメラの撮影範囲内に映った最大5名の人物を同時に認証できます。これにより、多くの人が利用する施設でも、人々が立ち止まることなく本人確認を行える環境を提供し、混雑緩和や業務効率の向上につながります。本体サイズは、192mm×92mm×30mmで、設置場所のデザインや雰囲気に合わせて選べるブラック、レッド、グリーンのカラーバリエーションが容易されており、オフィスや商業施設などさまざまな環境に調和させることができます。

◎入退室管理に手のひら静脈認証を導入したシーン

顔認証リーダーFE-700やFE-600VEの手のひら静脈認証は、認証制度がほかの生体認証に比べて非常に高い認証方法です。重要なセキュリティ対策が求められる多くの入退室管理のシーンで活用されています。

⚪︎マンション・住宅に顔認証リーダーFE-700を導入

マンションや・住宅のエントランスの入退室管理システムにFE-700の手のひら静脈認証を設けることで、外部の人間からの不法侵入や盗難やいたずらを目的とした不審者の行動を回避することができます。手のひら静脈認証は手のひらの皮膚が乾燥している状態であったり、汚れが付着している場合でも認証が可能です。たとえば、雨などの悪天候で手のひらが濡れていたり、手のひらに怪我をしていても静脈さえ確認できれば認証ができます。また、FE-700の認証センサーに手のひらを置くだけで認証がはじまるので、機械に不慣れな方や子ども・高齢の方も簡単に操作をすることができストレスフリーでドアの解錠操作ができます。宅配業者や介護ヘルパー、清掃業者など定期的に来訪する人間も、事前にFE-700に認証登録をすることで、スムーズに来館することが可能です。セキュリティ対策が万全なマンションは、入居者にとって安心な空間となります。顔認証リーダーFE-700の高性能な手のひら静脈認証を導入した入退室管理システムは、これから居住を検討している方にとっても建物の価値が高まります。

⚪︎企業のオフィス内に顔認証リーダーFE-600VEを導入

昨今の企業のほとんどはオフィス建物の出入口に入退室管理システムを設けています。しかし、建物内部に設ける入退室管理システムは、より精度の高い認証方法が求められます。オフィスのなかでセキュリティが重要とされるエリアは、執務室やサーバー室・金庫室や役員室が該当します。これらのエリアは限られた人間のみアクセス権限があり、不正入室や誤認証はあってはなりません。内部の人間による不正行為は、トラブルが発生しても気づくことが遅れる場合があります。この場合、FE-600VEの手のひら静脈認証などによる入退室管理システムを活用することによって、リアルタイムで認証記録の確認や履歴のデータ管理をし、迅速に対応処理を行うことができます。顔認証リーダーFE-600VEの手のひら静脈認証は、手のひらの静脈を利用するため、他人による偽造やなりすましが非常に困難な生体認証です。また、カード認証や暗証番号などほかの入退室管理システムの認証方法と連動することで、二重でセキュリティ対策ができます。さらに、防犯カメラや防犯センサーとの連携で夜間の防犯対策も高められます。

⚪︎24時間運営のスポーツジム顔認証リーダーFE-700を導入

スポーツジムでは、FE-700の手のひら静脈認証を用いた入退室管理システムを導入することで、会員の利便性とセキュリティを向上させることができます。FE-700を活用した入退室管理システムは、会員がジムに入場する際に自分の手のひらをスキャンすることで、瞬時に利用者の身元を確認し、入退室を管理します。たとえば、ジムの入り口に設置されたFE-700の手のひら静脈認証は、会員がジムに入る際に手のひらをかざすだけで、システムがその人物の静脈パターンを識別し、データベース内の情報と照合します。これにより、偽造や共有されたメンバーシップカードの使用を防ぎ、ジムのセキュリティを向上させることができます。顔認証リーダーFE-700の手のひら静脈認証による入退室管理システムは、会員の利便性も向上させます。会員は入場専用のカードを持ち歩く必要がなくなり、指紋や顔認証よりも高い精度で個人を識別できるため、迅速かつスムーズにジムに入退室することができます。さらにFE-700の手のひら静脈認証は、プライバシーを保護し個人情報の流出や不正アクセスを防止することができるため、会員の信頼を維持するのに役立ちます。手のひら静脈認証システムは、スポーツジムにおいて入退室管理システムの効率性とセキュリティを高めるだけでなく、会員の利便性も向上させる優れたソリューションです。

◎まとめ

入退室管理システムは、防犯セキュリティを向上させる重要な役割があります。手のひら静脈認証は、手のひらの整脈を利用するため、偽造が非常に困難な認証方法であり、防犯対策が重要なエリアや限られたアクセス権限を要する場面で必要とされます。手のひら静脈認証は、従来の認証システムよりも高いセキュリティレベルを実現し、不正アクセスのリスク回避に有効的な認証方法です。カギ舎では、入退室管理システムに適した手のひら静脈認証リーダーを取り扱っています。入退室管理システムに用いる手のひら静脈認証リーダーのご相談は、カギ舎までお問い合わせください。

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