顔認証とカード認証の二重認証で築く堅実なセキュリティ環境
顔認証は、それぞれが持つ顔の特徴を活用した認証方式で、セキュリティ効果の高いシステムです。生まれながらに持っている生体要素は複合が困難なことから、高度なセキュリティ対策を求める企業や設備で幅広く活用されています。二重認証は、顔認証とほかの認証方式を組み合わせて入退室を行います。2つの要素が合致しなければ認証されないため、不正侵入に対して強固なガードが可能です。この記事では、二重認証の特徴や、第一選択肢としての利用が多い顔認証をご紹介します。
◎二重認証は乗っ取りを防止するセキュリティシステム
二重認証は、知識要素と所有要素、生体要素のなかから2つの要素を利用した認証方式です。同じ要素を使用する二段階認証よりも、二重認証はセキュリティシステムに関するレベルの高いことが特徴です。二重認証は、知識要素と所有要素もしくは所有要素と生体要素を組み合わせて利用します。2つの要素が一致することで認証されて、はじめてログインが可能になります。インターネット上だけではなく、さまざまなサービスをより安全に使用するために、二重認証は欠かせないセキュリティシステムです。ほかにも、セキュリティシステムでは、多要素認証という認証方式があります。多要素認証は顔認証やカード認証などの異なる要素を複数組み合わせた方式となり、二重認証よりもセキュリティ面の高い点がメリットです。しかし、2回以上の認証作業が必須なため、ログインに時間がかかる点は利用者に負担となる場合があります。認証作業が少ない利便性と二段階認証よりもセキュリティ面が高い点において、二重認証はバランスのよい認証方式といえます。二重認証なら、導入しやすい要素を組み合わせられるため、利用者のニーズに合わせた設定が可能です。二重認証を顔認証とほかの認証で組み合わせれば、強固なセキュリティシステムが構築できます。
◎二重認証を導入時に要素を選択する際のポイント
二重認証は、ニーズに合わせて要素を選択して使用します。たとえば、「顔認証と指紋認証」「顔認証とカード認証」「指紋認証とカード認証」などの組み合わせがあげられます。選択する際はセキュリティ対策のレベルや目的を明確にして、費用対効果を検討することがひとつのポイントになります。顔認証や指紋認証は、方式にそれぞれ特徴があり、セキュリティレベルや費用に相違がみられるためです。顔認証システムの導入を例にすると、費用面で考慮すべき内容として、設置台数の影響があげられます。従業員数に応じて台数を決定しますが、費用削減を目的に設置場所を制限してしまうと、セキュリティ効果の低下は否めません。顔認証システムは、タイプによっても導入や設置費用に差が出ます。顔認証導入時にサーバーが必要かどうかなどで費用が異なるため、選択する際は注意が必要です。初期費用だけでなく、運用にあたっての維持費を考慮することも必要不可欠です。指紋やカード認証の場合も同様に、機器の費用や保守・サポート代がかかります。顔認証や指紋認証などを組み合わせて二重認証を導入する際は、総合的な費用対効果を慎重に評価することが重要です。二重認証における顔認証は、二重認証で活用される生体要素のひとつです。生体要素は、その人自身が鍵となるためセキュリティレベルがもっとも高く、偽造が困難といわれる認証方式です。二重認証を利用したセキュリティシステムでは、顔認証が選択肢のひとつとして積極的に導入されています。2D方式の顔認証では、目と鼻、口や輪郭などのパーツを計測してデータ上の人物と照合します。ただし、髪型や明るさによって顔認証の精度が下がるケースも少なくありません。近年では顔認証に3Dが取り入れられ、より立体的な検知が可能となり、顔認証の精度もさらに高くなりました。3Dの顔認証は赤外線カメラを活用し、立体的な情報感知を実施します。「なりすまし」に対しても有効性を発揮し、ライブやイベント会場でも顔認証を含む二重認証が活用されています。二重認証の要素を選ぶ際は、顔認証などの認証方式に関する第三者評価も参考にして、自社の求めるセキュリティ対策との整合性を図ることが重要です。

◎二重認証における生体認証のメリット
顔認証は、フェイスIDやフェイス認証という名称でスマートフォンにも採用され、身近なセキュリティシステムとして普及しています。カメラが取得した画像から顔を検知し、事前登録した顔画像と照合して本人確認を行うシステムです。顔認証システムのメリットは、暗証番号を入力したり物質的な鍵を使用したりする必要性のないことです。顔認証であれば、暗証番号を失念したり、鍵を持ち歩くことで生じる紛失や盗難の心配をしたりする必要もありません。暗証番号や鍵は、顔認証システムを導入すれば必要最低限となり、場合によっては不要です。その結果、物を紛失した際の作り直しのコストも削減できます。顔認証の用途は幅広く、施設を利用する人物の情報管理や通行人の記録などにも活用可能です。入室者のデータをログ記録として正確に残せることにより入退室時間を確認でき、万が一の場合でも顔認証によって人物の特定につながります。二重認証で利用される生体要素には、顔認証のほかに、指紋認証や眼球の虹彩を利用した認証などがあります。指紋認証や虹彩認証も、顔認証と同様に個人を特定する認証方式として非常に高性能です。ただし、認証方式に適した専用製品の導入が不可欠です。顔認証であれば数種類のタイプがあり、重視する点を考えた選択が可能となります。顔認証には多数のメリットがあり、二重認証の要素として積極的に導入されています。顔認証のデメリットは、導入する製品の性能によって精度に差が生じる点です。製品の性能によっては環境が影響して、認証精度に差が生まれてしまいます。顔認証で扱われるデータが、保護の必要な個人情報にあたることも常に意識しなければならない課題です。顔認証で取得された顔画像も個人情報に含まれるため、徹底した情報管理が必要になります。
◎二重認証におけるカード認証の仕組み
カード認証は、二重認証に含まれる要素のひとつであり、広く活用されている認証方式です。日常的に多くのシーンで使われているクレジットカードや交通系ICカードには、カード認証が利用されています。入退室管理以外にも勤怠情報の連携が可能です。個人を識別するための社員証としても、カード認証は活用可能です。カード認証は、接触型と非接触型の2つに分類され、使用する用途や通信方式、データの通信距離だけでなく見た目にも違いがあります。接触型のカード認証とは、ICチップが内蔵されているタイプを指します。認証時に使用するカードの表面には、金色のICチップを装着していることが特徴です。使用時の認証機はカードリーダーと呼ばれ、タッチやスキャンを利用した認証方式です。接触型はICチップ内に集積回路が内蔵されており、主にクレジットカードやキャッシュカードなどに使用されています。個人情報の保護や通信機能が必要な理由から、接触型のカード認証は、ICチップの複製が困難となるよう複雑な構造で作られています。各種クレジットカード会社では「3Dセキュア」という本人認証サービスが実施されており、不正利用を防止するセキュリティシステムとして大変有効です。3Dセキュアにはクレジットカードの情報だけでなく、利用者自身が設定した知識要素やワンタイムパスワード(所有要素)、生体要素が活用されています。二重認証と同様の仕組みを持つセキュリティシステムです。紛失や盗難にあった場合でもカードの無効化や再発行の申請ができ、所有者の財産を守るための対策は万全です。導入しやすく高度なセキュリティ対策となっていることから、クレジットカード会社に広く採用されています。入室管理や勤怠の打刻が可能な社員証も接触型のカード認証に分類され、ICカード認証として多くの企業に活用されています。非接触型カード認証で主要なタイプは、交通系ICカードです。非接触型はICチップではなくアンテナコイルが内蔵されており、認証時にカードリーダーへの接触がありません。アンテナから発生している電波を使用して、無線でデータ通信が行われる仕組みです。カード認証に使用される非接触型のカードは複製が難しく、複雑に暗号化された乱数を利用しているため、データの改ざんは困難です。接触型や非接触型のカード認証は、顔認証と共に二重認証の要素として積極的に活用されています。

◎KJ TECH japanの顔認証リーダーFE-400・FE-500・FE-600
KJ TECH japanは、顔認証をはじめとした、さまざまなセキュリティ製品を開発している会社です。顔認証や指紋認証は1秒未満の速さで認証されるため、利用者にストレスを与えません。二重認証では、顔認証やカード認証、顔認証や暗証番号認証など、セキュリティのレベルに応じた組み合わせが選べます。
⚪︎顔認証リーダーFE-400
顔認証とカード認証を取り入れた二重認証の製品です。顔認証リーダーは、56mm×183mm×34.6mmとスリムなサイズで設置する場所を選びません。カラーも6色展開されており、建物の外観を損なうことなく設置可能です。顔画像は10万人登録でき、マスク着用中でも顔認証によって識別できます。認証は速度1秒未満、距離1mとなり、顔認証リーダーで立ち止まる必要がありません。顔認証とカード認証を組み合わせた二重認証は、より強度なセキュリティ対策の確立をサポートします。

⚪︎顔認証リーダーFE-500
FE-500は、顔認証とカード認証に対応した二重認証に適しています。サイズは192mm×92mm×30mmと縦長の形状で、シンプルな外観の顔認証リーダーとなります。マスクを着用していても顔認証し、精度の高い本人確認を実現できます。5人までのマルチフェイス認証ができ、認証速度も1秒未満とスピーディーであるため、多人数の出入りする場所の設置に最適です。

⚪︎顔認証リーダーFE-600
FE-600は、顔認証とカード認証に加えて指紋認証にも対応できる製品です。二重認証を柔軟に取り入れることが可能になります。サイズは192mm×92mm×30mmと、FE-500と同じサイズで、カラーが3色展開されている顔認証リーダーです。高性能な顔認証リーダーは、マスクを着用していても読み取り、認証速度も1秒未満と素早い認証となっています。認証範囲も最大3mと広範囲で、5人までのマルチな顔認証が可能です。指紋認証も活用できるので、二重認証の活用方法において組み合わせを選べます。

◎二重認証を活用した入退室管理システムの導入事例
患者の個人情報が記載されたカルテや、医師と薬剤師のみ取り扱える薬品など、多くの重要機密が保管されている場所に、二重認証は適しています。個人情報を扱う企業でも二重認証を用いて、セキュリティを強化しています。
⚪︎個人情報を取り扱う企業に顔認証リーダーFE-500を設置
個人情報を扱う企業では、データベースへの登録変更に紙を利用している企業も数多く現存します。個人情報を扱う企業の情報取得に関わる部屋に、顔認証リーダーFE-500を設置しました。認証におけるセキュリティレベルを設定することで、関係する従業員以外の入室が制限できるようになっています。入力処理が終了した個人情報の資料を扱う保管室には、顔認証とカード認証の二重認証を採用しました。個人情報を扱う資料は、一定期間保管されます。顔認証に加えてカード認証も活用し、個人情報を取り扱う職員のみの入室に制限したことで、高度なセキュリティ対策が実現しました。カード認証と顔認証などを組み合わせた二重認証は、個人情報を扱う場所への不要な出入りを防ぐことができます。
⚪︎病院に顔認証リーダーFE-600を設置
病院は、患者の病状が記載されたカルテだけでなく、専門知識を持つ職員しか扱えない薬品なども保管されている場所です。施設では、出入りする人数が多く、外来患者や見舞客も訪れます。あらゆるリスクが考えられるなかで、情報や物品の保護に加えて患者への被害防止も求められます。二重認証を取り入れることで、どのようなケースにも対応できる厳重なセキュリティ対策が実現できました。多くの患者や見舞客が訪れる入口には、顔認証リーダーFE-600を設置しました。薬品保管庫には、顔認証とカード認証の二重認証によるセキュリティ対策に取り組みました。二重認証に対応した顔認証リーダーFE-600を設置すれば、ニーズに合わせたセキュリティシステムが実現できます。

◎まとめ
顔認証とカード認証といった二重認証は、知識要素だけでなく所有要素や生体要素を組み合わせる認証方式となり、セキュリティ面での高い効果が得られます。そのため二重認証は、個人情報の流失が許されない企業や施設でも幅広く導入されています。カギ舎では、KJ TECH japanの顔認証や指紋認証リーダーを取り扱っています。高度なセキュリティ対策を提案しておりますので、二重認証の導入をご検討の際は、お気軽にカギ舎へお問い合わせください。