アイホンの電気錠システムでスマートに施解錠
集合住宅では、居住者が自室から訪問者の建物への出入りを許可するオートロックのシステムが一般的になっていますが、一戸建ての住宅にも同様にアイホンの電気錠システムが導入可能であることをご存知でしょうか。この記事では、利便性を向上するアイホンの電気錠システムについて、アイホンの電気錠システムを導入するメリットや導入工事、実際に導入をした事例などをご紹介します。
◎アイホンの電気錠システムとは
アイホンの電気錠システムは、住宅の門扉や玄関扉とインターホンを、専用のコントローラーを通じて電気的に接続することで、門扉や玄関扉の遠隔操作や自動操作、複数の安全な手段による鍵の開閉を可能とするシステムです。オートロックは、外出時に玄関扉横の外出用解錠ボタンから電気錠を解錠して扉を出ることで、再び扉が閉まると同時に自動的に施錠を行います。電気錠のシステムによって確実に施錠が行われるため、施錠忘れのリスクや不安から解放されるとともに、施錠確認に使う時間や手間を節約することができます。暗証解錠機能は、自宅へ入る際に鍵を持ち合わせていなくても門扉や玄関扉に設置された解錠ボタンに暗証番号を入力することで、門扉や玄関の解錠を可能にする機能です。アイホンの電気錠システムにおいては5キー式の暗証解錠ボタンが採用されています。1から5までの番号の書かれたボタンを特定の順番でそれぞれ1回ずつ押すことにより、解錠ができるようになっています。アイホンのこの形式ではボタンを押す順番をパターンで覚えやすいため、普段は暗証解錠機能を使用しない場合でもスムーズに暗証キーを思い出すことが可能です。その一方で、アイホンの形式の暗証キーのバリエーションは120通りもあるため、不審な訪問者に簡単に解錠されてしまうことはほぼ不可能と言えるでしょう。アイホンの電気錠システムではさらなる解錠手段として、スマートキーによる解錠機能を組み込むことができます。アイホンの電気錠システムに対応している玄関ドアの建具ブランドとしてLIXIL、YKK AP、三共アルミがありますが、それぞれのブランドの玄関ドアに付属するスマートキーシステムをアイホンの電気錠システムに採用することで、物理的な鍵の挿入を行うことなく解錠が可能となります。採用可能なスマート解錠機能としてはリモコンキー機能が代表的です。電波を発するリモコンキーを所持して玄関ドアのボタンを押すことで、ドアの受信機がリモコンキーの電波を認識し、鍵を取り出すことなくワンタッチで玄関ドアの解錠ができます。さらにLIXIL、YKK APの2ブランドでは玄関ドアをスマートフォンとbluetoothを連携することによりスマートフォンをリモコンキーとして使用できたり、アプリを介して玄関ドアの電気錠の開閉履歴なども確認可能になります。そのほかのスマートキーシステムとしてLIXILからはICタッチ式の解錠機能が、YKK APからはICタッチ式と顔認証式の解錠機能がそれぞれあります。アイホンの電気錠システムの最大の特徴であるドアホンからの遠隔解錠機能では、オートロックの集合住宅のように門扉や玄関扉のドアホンで訪問者を確認して、屋内のモニターから操作することで遠隔で門扉や玄関ドアの鍵を解錠できます。アイホンの電気錠システムでは、アイホンの最大の強みである高性能なテレビドアホンを採用しているため、明るさ補正機能による鮮明な画像と明瞭な音声で訪問者を十分に確認してから解錠操作に移ることができます。また必要に応じて、アイホンのドアホンを通じて訪問者への対応を済ませることも可能です。アイホンのドアホンには本体がワイヤレスのものや、アイホンの壁付けの本体に加えてワイヤレスの子機が付属しているモデルなどもあるので、家のなかのどこにいても訪問者が来た際には応対をすることができます。もちろんワイヤレスの子機からもアイホンの電気錠の解錠操作は可能です。アイホンの電気錠システムの警戒ボタン機能では、屋内のコントローラーの警戒ボタンを押すことで、不審な鍵の操作に対して警報を鳴らします。アイホンの警戒ボタン機能は警戒モードと簡易警戒モードの2種類があります。警戒モードは、アイホンの電気錠システムと連動しない物理的な解錠の操作(鍵・内鍵からの解錠も含む)に対してアラームを鳴らします。一方で簡易警戒モードは、こじ開け等の異常な解錠操作に対してのみアラームを鳴らします。

◎アイホンの電気錠システム導入によるメリット
さまざまな機能を持つアイホンの電気錠システムを導入するにあたり、メリットとして大きくあげられるのは、鍵の掛け忘れの防止です。急ぎの用事で鍵をかけ忘れて出てきてしまった…、あるいは慌てて家を出たので鍵をかけたかどうかはっきりせず不安になってしまった…といった経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。アイホンの電気錠システムでは、オートロック機能を備えているため鍵の掛け忘れの心配はありません。次に鍵の掛け忘れと同様にトラブルになりやすいのが鍵の持ち出し忘れです。例えば、学校へ登校した子どもが自宅の鍵を持ち出し忘れてしまい、帰宅時に家に入れず困ってしまった…といった事態は少なからず起こりうることです。そういったトラブルを防ぐ機能として、アイホンの電気錠システムには暗証解錠機能があります。暗証解錠機能があることで、鍵を持ち出し忘れた場合でも、暗号キーボタンを押して解錠できるため、慌てずに対処することが可能です。また、アイホンの電気錠システムにリモコンキー機能を組み込むことで、リモコンキーをバッグに常に入れておいたり、普段持ち歩くスマートフォンをリモコンキーとして登録できます。スマートフォンで鍵の解錠をワンタッチで行えるため、買い物などで両手が荷物でふさがっていても、その都度鍵を取り出すことなくスムーズに解錠操作を行うことができます。防犯におけるアイホンの電気錠システムのメリットとしては、空き巣被害のリスクを低減できることがあげられます。警察庁の調べによると空き巣被害の侵入経路のうち、玄関は窓に続いて第2位の侵入経路となっています。また侵入方法については、鍵の掛け忘れを狙ったものが第1位となっています。つまり空き巣犯は鍵を掛け忘れた玄関ドアを狙ってくる確率が高い傾向にあると言えます。アイホンの電気錠システムはオートロックで施錠を行うので、鍵の掛け忘れを狙った侵入を防止できます。アイホンの電気錠システムは物理的な解錠操作は使用する必要がなく、電気錠システムの警戒ボタンを警戒モードに設定しておくことで、アイホンの電気錠システムを十全に活用した防犯態勢を築くことができます。サムターン回しやピッキングなどの侵入経路に対しても警報モードからアラームを鳴らして知らせてくれるので、より万全なセキュリティと言えるでしょう。またアイホンの電気錠システムは、門扉と玄関の2箇所に設置できるので、悪質な訪問販売などを敷地内へ入らせず、居座りなどのトラブルを未然に防止することができます。

◎アイホンの電気錠システム導入の工事
アイホンの電気錠システム導入には、まず電気錠とそのコントローラー、アイホンのインターホンを設置し、壁や床下を通る配線でつなぐ工事が必要となります。アイホンの電気錠システムは家の建築時に導入するほか、すでに棟上げ済みの家への後付や増設も可能となっています。アイホンの電気錠システムは、電気錠のコントローラーとアイホンのインターホン、それらの機能をつなげるシステムを構築しますが、電気錠を備えた玄関ドアや門扉自体は、美和ロック、ゴール、ユーシン・ショウワ、堀商店といったほかメーカーの製品と連動が可能となっています。アイホンの電気錠システムを導入するにあたり大きく分けると、外構工事、電気工事、建具工事の3つの工事が必要となります。外構工事は、門扉に電気錠を設置し門扉までアイホンの電気錠システムの配線をつなげていきます。また門扉や枠内の配線、コネクターの接続をするための配管配線工事を行います。門扉の電気錠および各接合部は屋外となるため、十分な防水処理を施すことが重要です。電気工事では、建物内の玄関ドアや門扉の電気錠とアイホンの電気錠コントローラー、パターン解錠キー、アイホンのインターホン取り付けに関する配管・配線工事が行われます。建物内と玄関ドア、門扉を接続する上で重要な工事となります。建具工事は、玄関ドアのまわりを整えていく工事で、電気錠を備えた玄関ドアの建て付けから玄関ドア・枠内の配線・コネクター接続などを施します。玄関ドアの枠まわりの配線用木工加工や、通電金具のコードを点検ボックスまで引き出して調整する設置工事になります。アイホンの電気錠システムは、メンテナンスを容易にするために点検ボックスの取り付けを行いますが、その際に変換コネクターが必要なのかを事前に確認するようにしましょう。アイホンの電気錠システムの竣工までの流れは、電気錠システムの選定、インターホンの設置台数や電気錠の設置場所を決めていくことからはじまります。新築物件の場合は、簡易系統図を作成し建築時の平面図に落とし込みます。発注をかけ上棟されると、建具工事のために住宅のデザインや電気錠が適合している種類の玄関ドアを選定します。玄関ドアの取り付けや配線用のドア枠加工を行い、点検ボックスの取り付けや外構用中継ボックスの取り付けなどの電気配線工事を進めていきます。電気錠コントローラーやパターン解錠キー、インターホンの機器を取り付けた後は、接続の漏れがないかの確認や、設定忘れがないかなどの動作テストが実施されます。外構用の中継ボックスや門扉の取り付け、コネクター接続などの外構工事を施工し、動作テストおよび調整テストが行われ、最後に取り扱い説明を実施する流れとなります。アイホンの電気錠システムの導入には、使用用途に応じた機器選定などさまざまな手順を踏むため、専門業者と十分な打ち合わせを行いましょう。
◎アイホンの電気錠システムの導入事例
アイホン電気錠システムを、一般的な門扉と玄関ドアの2ヶ所に電気錠を設置したケースをご紹介します。門扉と玄関ドアのそれぞれには内側の解錠ボタンと外側の暗証解錠ボタンが付属し、それぞれが家屋内のコントローラーにつながっています。コントローラーは1つの電気錠に付き1つ必要なので、屋内には2つのコントローラーが必要になりますが、それらは1つのアイホンのインターホンに接続され、まとめて操作することが可能となっています。門扉と玄関ドアにはそれぞれアイホンのドアホンが設置され、これらのドアホンも1つのインターホンでまとめて操作することが可能なため、実際の生活においてはインターホン、またはその子機で全ての操作が完結するのがメリットです。家族のなかにご高齢の方や身体の不自由な方がいる場合、電気錠システムを導入すれば、施錠・解錠のたびに玄関まで行かずに部屋で開け閉めが可能なため、室内に段差が多かったり2階にいても安心です。アイホンの電気錠システムは複数世帯にも対応しており、二世帯で玄関や居住スペースを2つに分けているような場合でも対応できます。共通の門扉のドアホンにそれぞれの世帯のインターホンへつながる2つのボタンを取り付けて、各インターホンから個別に同じ門扉への解錠操作を行うことが可能です。それぞれの生活スペースの玄関ドアはそれぞれのインターホンで独立に操作できるように設定できるため、お互いのプライバシーやセキュリティーを独立して守りつつ、必要に応じて門扉の遠隔解錠機能などの便利な機能を共有して使用することができます。

◎まとめ
アイホンの電気錠システムは、オートロック機能や警戒ボタン機能、インターホンからの遠隔解錠機能などを有し、玄関や門扉を強力なセキュリティでしっかりと守ります。カギ舎では、電気錠システムなどの製品知識や電気工事の有資格者が、導入から使い方までしっかりとお客様をサポートいたします。アイホンの電気錠システムの性能や運用方法などについては無料相談も承りますので、カギ舎までお気軽にご相談ください。