アイホンと連動できる電気錠の種類
来客の際に便利なインターホンは、私たちの生活において無くてはならない存在のひとつです。室内からカメラやマイクを使って、相手の容姿や用件を事前に確かめられるので、セキュリティ面においても安心です。家庭に広く普及しているアイホン製のインターホンには、他社製品の電気錠と連動できるという特長があります。この記事では、アイホンの電気錠システムの特長やアイホンに連動できる電気錠の種類や連動させてできること、アイホンの電気錠システムの工事方法についてご紹介します。
◎アイホンの電気錠システムの特徴
アイホンの製品では、WJ-45、WP-24A、WS-24Aの3種類が電気錠と連動できます。また電気錠は2つまで連動できるので、門や玄関に電気錠を設置できます。電気錠を2か所に設置する場合は、アイホンの電気錠コントローラーを2台用意する必要があります。アイホンの電気錠コントローラーには、防犯機能として警戒ボタンが付いており、ボタンを押せば警戒モードにセットされます。警戒モードでは、解錠ボタンなどの電気的な解錠では反応せず、空き巣によってピッキングなど手動で解錠されそうになったとき、電気錠コントローラーとアイホンから警告音が鳴るので、防犯性において大変優れています。しかし警戒モードは手動での解錠に反応するので、鍵を使った手動の解錠でも警告音が鳴ってしまいます。ただ防犯のために鍵を使えなくなるのは困る、という方もいるかと思いますが、アイホンには簡易警戒モードが備わっています。簡易警戒モードは、鍵・内鍵で解錠しても警告音は鳴りませんが、ピッキングなどのこじ開けには反応して警告音が鳴る設定となっているので、利便性と防犯性のどちらも備えたい方におすすめです。アイホンは、遠隔操作の利便性にも非常に優れています。来客時にはインターホンやリモコンキーの電気錠ボタンによって解錠が可能なので、玄関まで移動する手間がなくなり非常に便利です。外出時には玄関ホールに設置されたアイホンの電気錠解錠ボタンで、帰宅時には玄関に設置されたアイホンの5キー式暗証解錠ボタンで解錠できます。インターホンやリモコンキーの電気錠ボタン、玄関ホールの電気錠解錠ボタン、玄関の5キー式暗証解錠ボタンによる電気的な解錠は、ドアが閉まるとオートロックされる機能が備わっているので、鍵の締め忘れは起こりません。また、アイホンのWP-24Aは電気錠と連動することによって、アイホンの専用アプリでスマートフォンとも連動が可能となり、遠隔操作で鍵の施解錠ができます。万が一、子どもが鍵を家に置いたまま出かけてしまった場合でも、インターホンから親に連絡をすれば遠隔でも解錠できるので、鍵がなくても家に入ることができます。

◎アイホンと連動できる電気錠の種類
他社製品の電気錠と連動できるアイホンですが、すべての電気錠に対応している訳ではありません。アイホンに連動できる電気錠の種類は「美和ロック」「ゴール」「ユーシン・ショウワ」「堀商店」となります。他社製品の電気錠を連動させるには、アイホンの電気錠コントローラーEL-PJP-EAが必要になります。電気錠コントローラーEL-PJP-EAは、Aモード・Eモードの切り替えが備わっています。Aモードは玄関ドアが閉まるとオートロックされるモード、Eモードはボタンでの解錠など電気的な操作があったときのみ、玄関ドアが閉まるとオートロックされるモードのことを指します。
◯美和ロックの電気錠の種類
美和ロックの電気錠は、アイホンに連動させる際に変換コネクターが必要ない製品です。モーター錠はAL3MとAFF、瞬時通電錠は、ALA、ANS、AUS、通電時解錠においては、錠の種類によりEモードが使用できない場合があるAST、Aモードでのみ使用可能なAUTとなっています。
◯ゴールの電気錠の種類
ゴールの電気錠は、アイホンに連動させる際に変換コネクターが必要となる製品があります。モーター錠は、EV、EMV、EVD、EMVSX、PXE、SXEV、PXKE、変換コネクターが必要なモーター錠は、EM、EMSX、SXE、SXESで、アイホンに連動するにはアイホン製の6-9変換コネクター(品番ELW-69C-B)が必要となります。瞬時通電錠はEXS、EZSで、こちらもアイホンに連動するにはアイホン製の6-9変換コネクター(品番ELW-69C-A)が必要となります。
◯ユーシン・ショウワの電気錠の種類
ユーシン・ショウワの電気錠は、アイホンに連動させる際に変換コネクター(品番CN-5A)が必要となります。モーター式施解錠は、EMX-38、EMX-51が該当します。瞬時通電施解錠は、ECH-107H、ECLH-107H、EAL-107Hです。通電時解錠は、ECH-103FA、ECLH-103FA、EDM-103-A、EDM-106A-A、EDM-106B-Aがあります。
◯堀商店の電気錠の種類
堀商店の電気錠は、アイホンが連動させる際に変換コネクターが必要となる製品があります。モーター錠は、3452、Aモードでのみ使用可能な通電時解錠は、6210、6220、8100、アイホンに連動するには堀商店製の変換コネクター(品番CA-90)が必要となります。Aモードでのみ使用可能な通電時解錠(ストライク)は、3106、3020Nで、こちらもアイホンに連動するには変換コネクター(品番CA-90)が必要となります。錠本体は、1050、1051、1053、1061、1062、5510、5520、5560で、こちらもアイホンに電気錠を連動するには変換コネクター(品番CA-90)が必要となります。また、1050、1051、1053、1061、1062はAモードでのみ使用可能です。さらに錠本体は、通電時解錠(ストライク)とセットで使用します。Aモードでのみ使用可能な瞬時通電錠は、6211、6221で、アイホンに電気錠を連動するには変換コネクター(品番CA-91)が必要となります。Aモードでのみ使用可能な「瞬時通電錠(ストライク)」は3116で、こちらもアイホンに電気錠を連動するには堀商店製の変換コネクター(品番CA-91)が必要となります。錠本体は、1050、1051、1053、1061、1062、5510、5520、5560で、こちらもアイホンに電気錠を連動するには変換コネクター(品番CA-91)が必要となります。また、1050、1051、1053、1061、1062はAモードでのみ使用可能です。さらに錠本体は、瞬時通電錠(ストライク)とセットで使用します。
◎アイホンを電気錠と連動させてできること
アイホンを電気錠と連動させると、アイホンの施解錠システムによって暮らしがよりスマートとなり、利便性が向上します。玄関ホールの電気錠解錠ボタンを使ってドアを解錠して外出し、アイホンのオートロックシステムによりドアが閉まると自動で施錠してくれます。鍵の締め忘れがなくなるので、急いで家を飛び出してから鍵を締めたかどうか不安になることもありません。他社製電波キー対応電気錠システムの場合は、電波キーによって解錠できます。鍵をポケットに入れたままでも電波を感知して解錠できるので、その都度ポケットから鍵を取り出して鍵穴に差し込むことがなくなり、スムーズな帰宅が可能になります。またオートロックにおいては、鍵やカードを持たずに外出してしまい、締め出されるといったトラブルがよくあります。しかしアイホンの暗証解錠ボタンがあれば、5キー式の番号の入力で簡単に解錠ができ、締め出される心配はありません。ただ注意点としてアイホンの暗証解錠ボタンは、だれかに押し順のパターンを見られると、防犯性が低下してしまうので、定期的なパターンの変更をおすすめします。また、アイホンのWP-24Aであればスマートフォンとの連動によって、アプリからドアの施解錠ができるので、こちらも締め出されることはありません。さらにパターンを見られて解錠されるリスクや、定期的に変更して覚え直す必要もありません。来客があった場合には、アイホンのインターホンからモニターで映像を見て、解錠や通話ができます。来客者が知らない人だとドアを開けるのは怖いと感じる人も多いでしょう。そんな方も対面ではなくモニター越しでなら安心して会話ができます。また、アイホンは来客があると自動で録画してくれる機能があるので、留守中の来客があった場合にも誰が訪問したのかがわかります。アイホンのWS-24Aなら、おまかせ応答機能によって、玄関子機がメッセージを発信してくれます。メッセージには、用件確認のため、少し待ってもらうため、帰ってもらうため、の3種類から状況に応じたメッセージを選べます。録音機能も備わっているので、留守中に来客者がメッセージを残してくれれば、後から音声で用件確認ができます。

◎アイホンの電気錠システムの工事方法
アイホンの電気錠システムを導入するには、建物の外装を担当する外構工事、玄関ドアの取り付けを担当する建具工事、そして電気供給のための配線をつなぐ電気工事を必要に応じてそれぞれ施します。また、ドアの厚さや材質などによって、電気錠を取り付けできない場合は専用の加工が必要な場合があります。
◯外構工事
外構工事では、門扉にアイホンを取り付ける作業を進めます。配管・配線工事は、電気錠・パターン解錠キー・ドアホンのカメラ付玄関子機の配線をつなぎます。門扉の設置は、門扉の取り付け、扉・枠内の配線・コネクターの接続、通電金具コードの点検ボックスまでの引き出し、扉の調整、扉用ドアクローザー取り付けの工程を経て完了します。ほかには、メンテナンスを容易にするために門扉用点検ボックスの取り付けが必要です。機器取り付けでは、カメラ付インターホンの玄関子機、パターン解錠キーを取り付けます。外構工事の作業は配線の問題があるため、電気工事店と事前に確認するようにしましょう。
◯建具工事
建具工事では、ドアの建て付け、ドア・枠内の配線・コネクターの接続、枠まわりの配線用の木工加工、通電金具コードの点検ボックスまでの引き出し、建具の調整、ドアクローザーの取り付けなどの工程を経て玄関ドアにアイホンの設置が完了します。ほかにも、メンテナンスをスムーズに行うために点検ボックスの取り付けをします。工事の際に変換コネクターが必要かどうかは専門業者の判断になります。
◯電気工事
電気工事では、配線の接続や、設備の取り付けなどを、外構工事、建具工事では作業できない専門的な部分の工事を主に進めて、アイホンに電源を供給します。配管・配線工事では、AC100V工事、配管・配線工事(弱電)、アース工事によって、配線が決定します。メンテナンスを容易にするために点検ボックスの取り付けが必要で、2個用ボックスまたは1個用深型ボックスを使用します。工事後の配線変更はできないので、専門業者と事前に擦り合わせを行うことが大切です。機器取り付けの作業で、電気錠コントローラー、パターン解錠キー、テレビドアホンのモニター付親機やカメラ付玄関子機を取り付けて、電源供給を可能にします。また、電気錠コントローラーに付属している2線化変換アダプターの接続が必要になります。ゴール、ユーシン・ショウワ、堀商店の電気錠を接続するときに変換コネクターが別途必要になる製品があるので、事前に確認を行うと良いでしょう。さらに門扉の外構工事がある場合には、追加の工事として地中配管・配線工事、地中配管への中継ボックスの取り付けをします。メンテナンスを容易にするために門扉用点検ボックスが必要です。

◎まとめ
アイホン製品は他社のさまざまな種類の製品と連動できます。検討されているアイホンの種類や電気錠の種類など、使いたい機能や住宅の仕様に合わせて導入できます。カギ舎では、アイホンと電気錠を連動させたオートロックシステム取り付けのご依頼を受け付けしています。住宅の仕様に合わせて、どのようなアイホン製品が取り付け可能かご提案いたします。メールやLINE、電話にて年中無休24時間、お問い合わせを受け付けしております。ぜひカギ舎までお気軽にご連絡ください。