エントランスなどの集合玄関のオートロック メリットとデメリット
マンションにしても、ビルにしてもエントランスなどの集合玄関でオートロックを採用しているところは、かなり多くなっています。オートロックに慣れてしまうと、オートロックがないところでは不安になることもあるでしょう。一般的にエントランスなどの集合玄関でのオートロックというのはそのメリットばかりが取り上げられる傾向にありますが、実際にはデメリットもあります。ここでは、エントランスなどの集合玄関にオートロックを採用するメリットとデメリットについてご紹介していきたいと思います。
・エントランスなどの集合玄関でオートロックを採用するメリット
エントランスなどの集合玄関でオートロックを採用するメリットとしてまず挙げられるのは、セキュリティーです。オートロックがあることによって、出入り口が二重になりますし、実際に物理的に距離も出ますので、やはりセキュリティー面での安心感というのは違ってくるものです。オートロックだけでも安心感はかなり高まるのですが、そのエントランスに誰かが常駐しているとなってくるとセキュリティー面もかなりアップします。海外ではオートロックはあって当たり前のもので、アパートでも当たり前のようにオートロックが採用されています。最近では日本でもオートロックを採用しているアパートが増えてきましたので、安心できる場所が増えているといっていいでしょう。
次に、エントランスなどの集合玄関のオートロックというのは付きまとい行為を防ぐことができます。先でもお話ししましたが、オートロックというのはちょうど出入り口が二重になっているようなものです。簡単に言ってしまえば、ドアが二重になっているようなものですから、付きまとい行為などで恐怖を感じたときでも、逃げ込んだときの安心感が違います。仮にマンションなどが特定されてしまったとしても、マンションにはたくさんの部屋がありますのでその中のどこに入ったのかまで特定されることはないでしょう。まさにエントランスなどの集合玄関のオートロックが悪者の侵入を防いでくれるのです。
また、エントランスなどの集合玄関のオートロックは勧誘やセールスの対策にもなります。最近では勧誘やセールスのやり方も巧妙になっていて、ドアを開けたら思っていたのは違う相手だったなんてこともあります。しかしながら、エントランスのオートロックによってどのような相手なのかをチェックすることができますし、玄関先まで来てしつこくされることもありません。オートロックだからこそ強気で断ることができるという部分もあるでしょう。エントランスなどの集合玄関にオートロックがあるというだけで、勧誘やセールスを減らせる部分もあります。実際に、エントランスにオートロックがあるところというのは、勧誘やセールスにおいて敬遠されるのです。
・エントランスなどの集合玄関でオートロックを採用するデメリット
先ではエントランスなどの集合玄関でオートロックを採用するメリットについてご紹介しましたが、やはりメリットばかりというわけにはいきません。当然、デメリットもあります。
まず、デメリットとして挙げられるのが鍵を忘れてしまうと中に入れないという部分です。エントランスなどの集合玄関でオートロックを採用しているマンションにお住まいの方であれば、一度くらいは鍵を忘れてしまったということがあるでしょう。そういったときには管理人さんに入れてもらったり、家族の帰宅を待ったり・・・ということになってくるかと思います。これは当たり前のことなのですが、オートロックにおける最大のデメリットとも言えるでしょう。明るい時間帯であればいいのですが、暗くなってから鍵を忘れたことに気付くと本当に大変です。
次に、費用面です。エントランスなどの集合玄関でオートロックを採用しているマンションであれば、その管理費や共益費といったものがやはりお高くなります。マンションのエントランスなどの集合玄関というのは、そのマンションの住人すべてが利用するものです。当然、マンションのエントランスの稼働というのはかなり頻繁になります。頻繁に稼働していれば、劣化というのも早くなります。そのためには、エントランスなどの集合玄関のオートロックにおける維持や管理、保守点検などをおこなっていく必要があります。この費用は思っている以上に高くつきますし、かといって出し惜しみしてオートロックに問題が起こるとマンション全体の大きな問題になってしまうのです。
また、エントランスなどの集合玄関のオートロックの鍵は絶対になくすことができません。基本的に世の中に存在するありとあらゆる鍵というのはなくしてはいけないのですが、エントランスなどの集合玄関のオートロックの鍵というのは特に重要です。オートロックの鍵がマンションの各部屋において共通の場合、紛失や破損によってマンションのすべての世帯における鍵の交換費用を負担させられる可能性が出てくるのです。セキュリティー面を考えれば当たり前のことなのですが、実際に負担するとなるととんでもない費用がかかります。鍵の紛失における重みが違うといってもいいでしょう。
さらに、エントランスなどの集合玄関のオートロックというのは実は空き巣対策としてはあまり意味がありません。付きまとい行為や勧誘などにおいてはエントランスなどの集合玄関のオートロックはかなり役立ってくれるのですが、空き巣などの場合、わざわざご丁寧にエントランスのオートロックから入ってくるということはありません。エントランスなどの集合玄関のオートロックによって空き巣を遠ざけられると考えている方も多いでしょうが、実は空き巣はエントランスのオートロックなどお構いなしに狙ってきます。むしろ、エントランスのオートロックがあるところを狙っているという部分だってあるのです。エントランスのオートロックがあっても、それぞれの部屋の鍵が全部オープンになっていればどこからだって侵入することはできるのです。特に、エントランスのオートロックというのはそのマンションの住民の施錠意識というものを低下させてしまいます。「エントランスなどの集合玄関のオートロックがあるから安心」と油断してしまうのです。空き巣はそういった油断を狙っていますし、その油断を見逃しません。実際に、いかにも敷居の高そうなマンションであってもお構いなしに空き巣は入ってくるものです。マンションだとエントランスのオートロックもありますし、同じフロアに他の人がいるという安心感もあります。そのため、ついつい鍵を閉め忘れてしまったり、あえて鍵を閉めなかったり・・・ということが増えてくるのです。エントランスのオートロックだって宅配便を装ったり、誰かの後をついていったりすれば簡単に侵入することができるのです。油断は禁物です。
・デメリットをカバーするためにできること
エントランスでオートロックを採用するメリットとデメリットについてお話ししてきましたが、思った以上にデメリットが多くてガッカリした方もいるかもしれません。ただ、エントランスのオートロックに限らず、メリットばかりの万能のシステムというのはありません。そのため、いかにそのデメリットをカバーしていくかというところが重要になってきます。エントランスでオートロックを採用しているところは多いでしょうから、そのデメリットをカバーするためにできることを実践していきましょう。
まず、大前提として鍵をなくさないことです。なくしてしまった場合にはマンション全体の問題になりますので、正直に申し出ましょう。そこから対応を考えていかなければいけません。
また、エントランスのオートロックが常に正常に機能するように点検や修理などを依頼することです。エントランスのオートロックが正常に機能しなくなったらまったく意味がありませんし、住民にとっても大きな不便になります。中にはエントランスのオートロックが壊れてしまったのをそのまま放置してしまうようなところもあるようですが、誰かが声をあげて対応していかなければいけません。
そして、マンションの住民ひとりひとりの防犯意識の向上です。簡単に言ってしまえば、エントランスのオートロックがあるからといって油断しないことです。鍵を開けっぱなしにしないといったことはもちろん、鍵を追加したり、防犯効果の高い鍵に交換したりといったことも考えていきたいものです。エントランスのオートロックというのは効果的ではあるものの、万能ではありません。だからこそ、万が一エントランスのオートロックをすり抜けて侵入されても、室内への侵入は許さないようにすべきなのです。
当社ではエントランスのオートロックに関するご相談はもちろん、オートロック付きのマンションにお住まいの方個人の鍵に関するご相談やご依頼もお受けしております。是非お気軽にお声かけいただければと思います。