ホームセキュリティ
私たちが生活するうえで、重要な「ホームセキュリティ」私たちが普段から使っているスマートフォンにも今では指紋認証や暗証番号などで解除できるようなホームセキュリティシステムが導入されています。またセキュリティとは、人や住居などを害から保護することを指します。
一般的には保安のことであり、犯罪や事故などを防止する為の警備全般を言います。近年では犯罪の巧妙化、訪問の押し売り被害・ストーカー被害の増加など暮らしのセキュリティの需要の高まりがあります。
私たちの暮らしの中でさまざまなセキュリティが存在します。
どのようなセキュリティがあり、どのような役割があるのでしょうか。今回は「セキュリティ」について色んな視点からご紹介します。
今あなたが住んでいるご自宅の環境でこのようなお悩みはありませんか?
・周辺環境が物騒で怖い
・仕事や旅行で留守が多い
・共働きで子供を家に残すのが不安
・お年寄りを家に一人にするのが不安
・一人暮らしが落ち着かない
・ストーカー被害が怖い
・不在時のペットが心配
・火災対策をしっかりしたい
このどれか一つでも該当する項目があれば、ホームセキュリティを導入する価値があります。私たちが住んでいる自宅のセキュリティについてご紹介しましょう。
〇あなたの家は大丈夫?近年空き巣などの犯罪が増えています
市場調査会社が2015年に発表した「セキュリティ関連の国内市場調査結果」によると、ホームセキュリティの市場規模は2013年の892億円からさらに増加傾向にあります。ホームセキュリティといえば一昔前は一部の富裕層が導入しているイメージが強かったですが先ほどお伝えした数字が物語るように近年では一般家庭でも気軽に導入する人が増えているのです。例えば女性が一人で、または子供と一緒に夜一戸建ての自宅にいる時の不安感や怖さがあります。ましてや酔っ払いや不審者が多い地域や付近に電灯がない地域ではなおさら不安です。マンションであれば仮に不審者がドアのベルを押しても開けないで済みますが一戸建ての場合は玄関のみならず庭先やベランダ風呂場など様々なところに窓が付いているのでそこから入ってくるのではないかととても不安になります。
夜間に自身が就寝時に住宅の屋内に侵入して金品を盗む「忍込み」と私たちが在宅して昼寝や食事などをしているすきに住宅の屋内に浸して金品を盗む「居抜き」で合わせて10%以上の確率で起こっているのです。
その手口もさまざまで「ガラス破り」が最も多く、次いで「無締り」が多いのです。つまり90%以上の泥棒などの空き巣は一戸建ての窓から侵入していることがわかります。ですので決して安心できないのです。
〇ご自宅のセキュリティといえば「ホームセキュリティ」
家に安心と安全を届けてくれるホームセキュリティ。ひと昔前とは違い現在では一般的に普及しています。ホームセキュリティには大きく分けてプロと契約するタイプとセルフタイプがあります。
具体的には、防犯機器を使って家の内外を監視して、非常時にはガードマン(警備員)が駆け付けてくれます。また、住宅内に取り付けたセンサー機具などが火災やガス漏れ、侵入などの異常を感知すると警報を鳴らしたり、あらかじめ契約している警備会社に自動通報されて状況判断後に警備員が駆け付けるシステムです。
ホームセキュリティの目的は強盗や空き巣から財産を守ることや火災から守ること、住宅内での突発性な病気やケガから身を守るなどが主となるので警察のように侵入者を逮捕したり、消防のように消火活動を行うことはありません。
一般的な家庭では、子供が一人でいたり母親と子供だけでいることが多かったり、高齢者の両親が住んでいるというケースが多くあります。ホームセキュリティはそのような家庭に必要なサービスなのです。
〇ホームセキュリティに抑止力はあるのか
ホームセキュリティを導入することで期待したいのが犯罪の抑止力です。空き巣や侵入窃盗を行う泥棒にとって、ホームセキュリティは本当に防犯の抑止力になるのでしょうか。
賃貸や持ち家でも、住む家がある以上、空き巣のリスクはつきまとっています。
1年間で約7.3万件の侵入窃盗が報告されていて、1日当たり200件の被害が発生している計算になります。「自分には関係ない」「自分の家は大丈夫」そう思っていても空き巣や窃盗、強盗が発生してからでは遅いのです。そのため出来る限りの対策が求められます。その中でも特に一戸建てとマンションの低層階の空き巣などの侵入窃盗の被害にあいやすいという傾向にあるためご自身の住環境と照らし合わせてみてください。
そもそも、侵入窃盗をする泥棒にとって、どのようなことが犯罪の抑止力になるのでしょうか。実際に犯罪を行おうとした人・または犯罪歴のある人に警視庁が行った調査をもとに犯罪を諦める時の理由を集計しました。
空き巣被害の抑止力となるNo.1は意外にも「近所の人に声をかけられた」というものでした。近年では、近所付き合いが減ってきていると言われていますが、近所の助け合いは犯罪を抑止するうえで重要と言えることがわかりました。それに次ぐ大きな理由をみると「ホームセキュリティならではの抑止力」が働いていることがわかりました。
「セキュリティシステムが整っていた」「防犯カメラが設置されていた」「センサーライトがあった」「防犯シールや防犯看板が目に付くところにあった」など4つものホームセキュリティ関連の理由が組み込まれていました。
犯罪を諦める理由ランキングはこちらです。
●犯罪を諦める理由ランキング
1.近所の人に声をかけられた
2.補助錠が設置されていた
3.セキュリティシステムが整っていた
4.犬を飼っている
5.面格子が付けられていた
6.防犯カメラが設置されていた
7.警察官に会った
8.防犯ガラスになっていた
9.センサーライトがあった
10.防犯ステッカーや防犯看板が掲げていた
泥棒にとって、ホームセキュリティが大きな抑止力となっていることがわかりました。
〇防犯効果を発揮するグッズとは
犯罪を諦めた理由からもわかる通り、ホームセキュリティを導入することで犯罪の抑止力となります。防犯効果を発揮するグッズを紹介します。
・防犯カメラ
・センサーライト
・警備会社のステッカー
防犯カメラは警備会社によって種類は様々ありますが、ホームモニターとセンサーライト付き防犯カメラがセットになっているものもあります。これはセンサーが人物を感知した時点で自動に撮影を行い、ホームモニターを通じてチャイムとモニター映像で在宅者に様子を知らせてくれるものです。撮影した画像は後から再生や保存ができるので便利です。他にも自宅に置き型カメラを設置して、外出先からスマートフォンなどで自宅の様子を確認できる家庭用防犯カメラもあります。侵入者の監視だけではなく、ペットや高齢者の見守りにも役に立ちます。必要なものは電源とインターネット環境、カメラIDとパスワードのみなのでWi-fi接続することで電源から離れた場所にも設置できます。
センサーライトは強い光で不審者を威嚇し高い防犯効果が期待できます。時間や場所に合わせた点灯の設定ができるので周囲が一定の暗さにならないと点灯しないように調整することもできます。また点滅もできる高機能タイプもあり、よりセキュリティ面がアップします。
警備会社のステッカーですが、その家に警備会社のステッカーが貼っているだけで防犯効果が高いと言えます。しかし、警備会社のステッカーを入手する方法は、セキュリティを導入する以外ありません。ステッカーのみの販売は一切していません。
ではホームセキュリティを導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか
〇ホームセキュリティのメリット
・犯罪抑止が期待できる
家の各所にセキュリティ対策をされていると、空き巣や不審者の警戒心をあおり犯罪の抑止力になります。ホームセキュリティを導入することで防犯ステッカーや防犯ライト、防犯カメラが設置されます。ホームセキュリティに任せることで防犯ライトや防犯カメラの設置や動作確認までワンストップで確実に対応してくれるので大変心強いです。働いている間や、旅行などの長期不在になる時期にはこの抑止力は非常に大きな役割を果たしてくれます。
契約すると、警備会社からステッカーがもらえるので目立つところに貼ることだけでも防犯効果が高くなります。
・被害の最小化
不測の事態や緊急事態が発生するとガードマンと呼ばれる訓練を受けた警備員が駆け付けてくれます。セキュリティシステムは発動した時、自分が家にいない時などには警備員が駆け付けてくれることで被害を未然に防ぐことが出来ます。また、家にいるときでも警備員が出動してくれるので、自分で対処する必要がなく強い味方となり安心です。
・犯人の特定が可能
万が一、被害を受けてしまっても防犯カメラや独自のセキュリティシステムを証拠に犯人を特定することを可能にしてくれます。プロのアドバイスをもとに抜け漏れのないように家の弱点となる各所にセキュリティシステムを導入してくれるので安心です。
・見守りや安否確認
ホームセキュリティを導入すると、防犯や犯罪対策だけでなく普段の生活もサポートしてくれます。共働きで子供を一人にさせることが多くて不安な方や、お年寄りを一人で家に残すのが心配な方など社会の変化と共に新しい悩みが増加傾向にあります。そのため、ほとんどのホームセキュリティでは家に子供やお年寄りがいる時の見守りサービスや安否確認サービスが付帯されています。大切な家族のために働いている時に大切な家族を守ってくれるのがホームセキュリティです。
ホームセキュリティ対策をすることで、安心安全を前提とした平穏な生活を維持することができます。
メリットが多いホームセキュリティですがデメリットもあります。次にホームセキュリティのデメリットを紹介します
〇ホームセキュリティのデメリット
・月額制の費用がかかる
ホームセキュリティは設置して終了ではありません。常に運用・監視・対処してくれる状況を維持するために定常的に料金がかかります。ほとんどのホームセキュリティは月額制を採用していて、およそ月3,000円からの料金がかかります。仮に月額3,000円だった場合、一日に換算すると約100円になります。これを高いと感じるか安いと感じるか個人次第です。水や電気のようにホームセキュリティを生活の当たり前として使う方は多くいます。
・景観が損なわれる可能性がある
ホームセキュリティを導入すると防犯ステッカーや防犯カメラ、防犯ライトなどのセキュリティシステムが設置されます。これは、空き巣や不審者に対する犯罪の抑止力となりますが、一方で美観を損なうという意見もあります。最近は、家の外観や内観に溶け込むようなデザインも多くありますので心配な方は事前にホームセキュリティ会社に相談しましょう。
・賃貸で使用する時はオーナーの許可が必要
賃貸物件にお住まいの方は、オーナーの許可が必要になる場合があります。ホームセキュリティを導入すると防犯カメラなどの設置が必要ですので設置の時に壁にネジを打ち込んだりする必要が生じるためです。オーナーの許可は口頭でよいとされているホームセキュリティがほとんどですが、後からトラブルにならないように物件のオーナーもしくは管理会社に事前に確認をとるようにしましょう。
・誤作動の可能性がある
セキュリティシステムを強化しすぎると普段の生活の中で、誤作動が起きてしまう可能性があります。例えば、窓を開けてのぞき込んだり、ペットが部屋の中を荒らしたり何気ない生活の中でセキュリティシステムの誤作動を招いてしまうリスクはあります。誤作動がおこると警備員が出動することになるので、周囲をお騒がせしてしまうことになります。セキュリティの強化は大切です。しかしホームセキュリティを導入する際にはご自身の生活とのバランスも大切にしましょう。
〇ホームセキュリティ会社の選び方
ホームセキュリティを導入する時にどのようにして選べばいいのでしょうか。大手のホームセキュリティ会社から地域密着型の中小警備会社など多数あります。そこでホームセキュリティ会社の選び方のポイントを紹介します。
1.緊急発展拠点が自宅からなるべく近いところを選ぶ
緊急発展拠点とは各社によって呼び方は様々ですが、簡単に説明すると何かあった時のためにガードマンが待機している場所のことです、この緊急発展拠点が自宅から遠いと駆け付けるまで時間がかかってしまいます、不審者が侵入してきて緊急ボタンを押し、ガードマンが駆け付けるまで1時間!などということになると何のためのセキュリティか分からなくなってしまいます。
日本では警備業法によって「基地局が盗難等の事故が発生してから25分以内に現場に警備員を到着させることができるように行わなければいけない」ということが定められています。ここまで極端な例はないと思いますが、緊急発展拠点は自宅から1kmでも近いに越したことはありません。しかしこの緊急発展拠点は支店や営業所などと異なり、防犯上の理由から場所をオープンにしてはいません。不審者に拠点場所を知られてしまっては意味がないからです。そのために見積もりなどの時に各担当者から最寄りの緊急拠点の場所を口頭で確認する必要があります。
2.緊急発展拠点の数が多い会社を選ぶ
緊急発展拠点が多ければ多いほど、おのずと自宅の近くにある可能性も高くなります。何より警備会社としての事業規模や機械警備への取り組み状況、財務基盤などをおおまかにつかむことが出来ます。緊急発展拠点を設置するには事務所の家賃もかかりますしそこに配備する警備員も多く雇用しなければいけません。何よりお客さんである契約者の数が多くないとビジネスとして成り立たないのです。ホームセキュリティ警備会社の緊急発展拠点の数が多いことでガードマンの移動距離を短くしてより迅速でかつ無駄な動きがなく現場に直行できるのです。これは一朝一夕にして構築できるものではありません。
3.契約者数の多い会社を選ぶ
これは各セキュリティ会社の実力が現れる数字です。実力や人気度、知名度などのバロメーターともいえるでしょう。
強引に契約者数を伸ばしても、何らかの不祥事を起こしたり低品質のサービスを提供していれば信用はすぐになくなりお客さんは離れてしまいます。ましてや警備業界の場合は契約者の安全の確保や迅速な対応に人命がかかわってくる部分を担っているので適当なことが許されるはずがありません。そういった意味ではこの契約者数の多い会社というのは検討するうえでわかりやすい指標だといえます。
4.サービス料金の安い会社を選ぶ
月額費用を少しでも抑えたいというのは誰でも思うことです。ホームセキュリティの料金も一昔に比べれば各社の競争原理やIT普及での効率化、最新鋭機器の開発などで価格も下がってきてはいるものの最低でも月額数千円はかかります。ホームセキュリティの導入の多くは家族の安全を守りたい、安心を手に入れたいことだと思います。月額数千円でそれらが得られるのは必要経費だと思う人もいるでしょうし何かあった時の保険代わりに導入するから少しでも安く抑えたいという人もいるでしょう。ホームセキュリティを導入するには、工事費などの初期費用、月額のサービス料などがかかります。以前は様々なセキュリティ会社とも文言や契約内容がバラバラで比較しずらかったのですが、近年では比較項目が統一されてきて多少わかりやすくなりました。ホームセキュリティサービスは数の原理が働くビジネスなので契約者が多いと費用を抑えることが出来ます。その意味では近年のホームセキュリティの導入者の増加は私たちにとって良い動向なのかもしれません。
5.評判の良い会社を選ぶ
ホームセキュリティサービスは現在、新築住宅での火災警報器の設置義務のように導入の後押しとなる事例は出てきてはいますが防犯センサーやガードマンが駆け付けるサービスとなるとまだ一般的ではありません。そのため評判のいい会社から探すというのが難しいのです。TVCMや友人知人で導入している人に尋ねたり、勤務先で導入しているホームセキュリティを細かくチェックしてみたりなどもおすすめです。
ここまで、ホームセキュリティを紹介してきました。ホームセキュリティの多くは一戸建てに住んでいる方が利用するシステムでしょう。賃貸など一人暮らしをしている方には次に「マンションセキュリティ」についてご紹介します。
〇マンションセキュリティ
ホームセキュリティの際にもお話した通り、現代の住まいの性能や防犯性は格段に高まっていますが、空き巣や不法侵入といった犯罪が後を絶ちません。自分や家族の身を守るためにもマンションを選ぶ際のセキュリティは重視したいところです。そこでセキュリティの種類や防犯性の高いマンションを選ぶポイントを紹介します。
〇マンションへの空き巣や窃盗犯の侵入手口とは
最近の空き巣被害の傾向や窃盗犯の侵入手口を知っておくことで、どの部分に重点的に防犯対策をするかを理解して防犯意識を高めることが出来ます。
・窃盗犯は排水溝を利用してベランダからも侵入する
窃盗犯は必ずしも玄関から侵入するわけではありません。マンションには排水溝が設置されていますが、窃盗犯は排水溝をよじ上って侵入することもあります。マンションでは1階が侵入しやすく1番危険というイメージがあります。しかし2階以上の場合でもベランダなどから侵入されると近隣住民から気づかれにくいという危険があります。またマンションの高層階は屋上や非常階段からも侵入することができるので、どのフロアに住んでいても必ず防犯対策を行いましょう。高層階に住んでいると景色もよくてついつい窓ガラスを開けっ放しにしてしまうことがありますが窃盗犯はそのような油断したスキを狙い侵入します。普段から防犯意識を忘れないように心がけることが大切です。
・単身者専用のマンションは要注意
マンションの中には単身者専用や、女性専用マンションがあります。一人暮らしがしやすいコンパクトな間取りで家賃も比較的に安いというメリットがあります。しかし夜間に部屋の明かりが点灯していないと明らかにルスであると知られてしまうというデメリットもあります。単身者の専用マンションは住民同士のコミュニケーションがほとんどないため、空き巣などの被害にあっても近隣住民に気づかないという危険があります。このような単身者専用のマンションに住む場合は、テレビやラジオをつけっぱなしにしておくなどの対策が必要です。
〇マンションセキュリティの種類
主にマンションで採用されているセキュリティは以下のものがあります。
・防犯カメラ
エントランスや共用廊下、エレベーターや駐輪場などマンションの敷地内の色々な場所に防犯カメラが設置されています。また、カメラが付いていないように見えても壊されないように目立ちにくい小型カメラが付いている場合もあります。マンションのどこにカメラが付いているのか確認しましょう。犯罪防止のためにダミーのカメラが設置している場合もあります。
・オートロック
マンションで多いのが、エントランスのドアがオートロックになっているものです。解除方法はカード式や暗証番号入力などさまざまです。しかしオートロックだからと言って完全に安心してはいけません。住民のフリをして扉が開いたと同時に入ろうとする不審者には注意が必要です。この場合、テレビモニター付きインターホンにすれば、インターホンを押したら、部屋についているモニターに来訪者が映し出されるので声だけでなくどんな人物が来たかがよくわかります。問題がないと思ったらエントランスのドアを解除すればマンション内に招き入れることが出来ます。
・管理人常駐
管理人がマンション内を巡回していると防犯カメラに加えて人の目による監視も加わるため犯罪抑止力になります。普段から挨拶などコミュニケーションを取って顔見知りになることで知らない不審者などへの対策がしっかりできます。管理人が24時間常駐している物件はさらにセキュリティ効果が高いと言えるでしょう。
防犯意識の高さから、エントランスがオートロックのマンションも増えてきました。最近ではエントランスだけでなくエレベーターや玄関ドアまでオートロックがついているマンションも登場しています。その中にはエレベーターホールに入る前、エレベーターに乗る前にそれぞれロックを解除する必要があるトリプルオートロックという方式を採用している物件もあります。コンシェルジュがいるマンションでは「来客者はフロントで専用のカードキーを貸し出してもらわないとエレベーターを使用できない」「エレベーターは訪問先の居宅がある階数にしか止まらない」などというシステムを採用しているところもあり厳重なセキュリティで外部からの侵入者を防ぎます。こういった最新のセキュリティは居住世帯数が多い大規模マンションやタワーマンションで採用されているケースが増えています。
〇防犯性の高いマンションを見極めるポイントとは
セキュリティだけに頼らず、住戸の玄関ドアや窓を忘れずに閉める、不審者に気を付けるなど私たちの心がけも忘れてはいけません。セキュリティ以外にも見落とされやすい安全なマンション選びのポイントを紹介します。
・マンションの隣が公園
マンションの目の前が公園だった場合、不特定多数の人が行き来する場合は隠れやすく逃げやすいため犯罪者に狙われる可能性があります。敷地内からみて、見通しが悪い場所が多ければ要注意です。
・間取りで住民構成がイメージできる
住民同士のコミュニティがしっかりしているマンションは犯罪の防止につながると言われています。単身者や共働き家庭の場合、日中留守にすることがおおいのでコミュニティを形成しづらいことが想定されます。反対にファミリー向けの間取りが多いとコミュニティが形成されている所も多く防犯面で安心と言えるのではないでしょうか。
・エレベーター
密室空間になるエレベーターは犯罪者に狙われやすい場所です。「外から中の様子がみえるように窓が付いているか」「防犯カメラがついているか」「警報ブザーが届きやすい位置にあるか」など確認しましょう。
〇自分で出来る防犯対策で住まいのセキュリティを強化しよう!
狙われやすい玄関ドアと窓の対策について紹介します。玄関ドアからの侵入手口でよくあるのがドアスコープ(のぞき窓)の穴から針金などを入れて鍵を回して開ける「サムターン回し」という手法です。この場合室内側のドアのカギにサムターンカバーとよばれる専用カバーを取り付けるのが有効です。このカバーを付けることで鍵を回す事ができなくなります。
マンションの窓の防犯地策も通常の鍵だけでは十分とは言えません。サッシの上部か下部につけるサブロックを付けることをおすすめします。後付けすることが出来るのでバルコニーに面した窓など狙われやすい窓だけでもつけておくだけで安心です。特に低層階の侵入しやすい住戸は防犯意識を持つことを忘れずにしましょう。窓を防犯ガラスに変えたり、窓に防犯フィルムを貼ったり窓を強化しましょう。窓に振動があったら光や音で知らせてくれる防犯センサーもホームセンターなどで購入することが出来ます。
〇マンションなどで起きた窃盗犯罪の多くは玄関から!
警視庁の発表によると、4階建て以上のマンションなどの共同住宅で起きた窃盗犯罪で一番多いのが玄関からの侵入です。そのためまずは玄関口の防犯対策が重要になります。玄関の防犯対策のポイントは「鍵」です。
防犯効果として効果的なのは「ディンプルキー」です。このディンプルキーは普通の鍵と比較すると差し込む部分に大きな違いがあります。普通の鍵は先端部分が尖っていて側面がギザギザしています。ディンプルキーは鍵の先端が丸くなっていて側面には大小のくぼみがあります。ディンプルキーは普通の鍵と比べてかなり複雑な構造になっているので簡単に鍵を開けることはできません。また、差し込む部分はかなり丈夫に作られているのでドリルなどを使ってもこじ開けにくいのが特徴です。
さらに2か所に鍵が付いたダブルロックのドアも増えています。鍵を開けるのに時間がかかるなど犯罪の防止につながると言われています。鍵の形状だけでなく2か所に鍵を付けたり二重三重とセキュリティを高めることでより安心して暮らせるというわけです。新築のマンションなどには電子錠などの高いセキュリティ性を持った鍵が多く導入されています。
〇まとめ
セキュリティを導入することで侵入窃盗の抑止力になることがわかりました。特に一軒家やマンションの低層階のベランダに上りやすいところに住んでいる方にとってセキュリティが大きな犯罪の抑止力になります。近年増えている空き巣は暴行に発展する強盗の被害が及ぶことが多いのでご家庭にいる小さなお子さんやお年寄り、若い女性のいる方は特に注意が必要です。
泥棒が避けたがる家づくりにするためにまずはセキュリティの導入を検討してみてはいかがでしょうか。